tag:blogger.com,1999:blog-7910258572510790057.post532096517870207472..comments2022-11-06T11:35:17.042+09:00Comments on 石版!: スティーヴン・J・グールド『人間の測りまちがい――差別の科学史』mk_sekibanghttp://www.blogger.com/profile/09431703946876007128noreply@blogger.comBlogger2125tag:blogger.com,1999:blog-7910258572510790057.post-24090990348546715002012-03-11T19:44:25.000+09:002012-03-11T19:44:25.000+09:00コメント&補足ありがとうございます。la-danseさんのコメントでようやく、あの日におっしゃられて...コメント&補足ありがとうございます。la-danseさんのコメントでようやく、あの日におっしゃられていたことを思い出しました(そして、このコメントが、私のつたない記事に重みを与えるものだと思います)。ハッキングの議論だったとは知りませんでしたので、興味が湧きました。私がこの本に惹かれたのは、エントリでも若干示しましたけれども、グールドが批判する論者の主観のおぼつかなさが、音楽批評においても言えるのではないか、ということに関連しているように思います。「モーツァルトは生涯に2曲しか短調の交響曲を書かなかった。よって、モーツァルトは明るい作曲家である」。なぜ、このような批評がまかりとおってしまうのか(極端な例ですが……)、その違和感とグールドの「読み」への批判は通じているのではないか。私としては、2曲の例外をむしろつぶさに聴いていくことが重要に思われ、また、私が多く寄りかかっているアドルノも、その例外へ耳を傾けていたように思われます。la-danseさんの指摘から引用すれば、私は単に「モーツァルトを『明るい作曲家』だという知的な前提とは何だったのか」、そこにこだわっているだけかもしれません。しかし、アドルノの死後40年近く経った今でも、そのような言説がまかり通ってしまいそうな「前提」とは批判に値する、と考えています。<br>Geheimagenthttp://d.hatena.ne.jp/Geheimagent/noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-7910258572510790057.post-76050846652661003042008-10-09T12:57:53.000+09:002008-10-09T12:57:53.000+09:00言及していただきありがとうございます.占星術とデュルケムの社会学が秘かに?繋がっているというのは,酔...言及していただきありがとうございます.占星術とデュルケムの社会学が秘かに?繋がっているというのは,酔ったときの戯言ではなく,ハッキング『偶然を飼いならす』の中で示されていることです.人間の認識の主観的な根拠を問うというのが近代哲学の要諦だとすると,その裏で,個々の主観の認識には還元されない「統計的事実」を扱う学問というのが常に存在していたとハッキングは主張しています.今では統計データというのはありふれていますが,人間は自然数的にしか存在しないので,例えば 2.35 人などという数字は出鱈目なのではないかといった議論が統計学の草創期には行われていました.また,デュルケムは自殺の原因を個人の主観に帰すのではなく,社会的なものに求めましたが,その根拠となったのは(個々人が同意し合って自殺するわけでもないのに)ほぼ常に一定している統計的なデータでした.この統計学的伝統には,当然骨相学も入ります.結局,ハッキングの議論から言えることは,ある事柄の「正しさ」を保障するような(時に人間の主観には還元できない)制度や装置というのが,ほぼ常に前提として存在しているということで,そのような前提としてあるものとはいったいどういうものなのか?と問うことが,それなりに重要なのだろうということです.もちろん,この点でフーコーが『言葉と物』のなかでしめした議論は模範的な事例です.ご存知だと思いますが,「博物学」から「生物学」へという知の転換があった場合,博物学が疑似科学的で生物学が科学的だと考える(あるいは,「博物学」を「未成熟な生物学」だと考える)議論は意味がなく,博物学や生物学をそれぞれ科学的なものとして成立させていた各々の時代の知的な前提とは何だったのかと問うことが重要だとフーコーは考えました・・・.ということを学部のときは考えていたのですが,最近はテキストを読んで論じるというシンプルな方法によって見えるものが,まだ多く残されているということに気づいて,むしろそちらに勤しむことが重要だと考えています.<br>la-dansehttp://d.hatena.ne.jp/la-danse/noreply@blogger.com