スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

2009年に行ったライヴ・演奏会を振り返る

庄司紗矢香ヴァイオリン・リサイタル@鎌倉芸術館 - 「石版!」 東京楽友協会交響楽団第86回定期演奏会@すみだトリフォニーホール大ホール - 「石版!」 読売日本交響楽団第480回定期演奏会@サントリーホール - 「石版!」 BECK来日公演@NHKホール - 「石版!」 読売日本交響楽団第481回定期演奏会@サントリーホール - 「石版!」 Ginger does 'em all@鶯谷What's Up - 「石版!」 MAGMA 40th Anniversary Tour In Japan@Shibuya O-EAST - 「石版!」 ヘルムート・ラッヘンマン オーケストラ作品展「協奏二題」@東京オペラシティ コンサートホール - 「石版!」 日本の電子音楽 @草月ホール - 「石版!」 サントリー音楽財団創設40周年記念 サマーフェスティバル2009 特別演奏会 シュトックハウゼン<グルッペン> @サントリーホール 大ホール - 「石版!」 村治佳織が奏でるドイツ・ロマン派の夕べ@麻生市民館大ホール - 「石版!」 ピエール=ロラン・エマール ピアノ・リサイタル@東京オペラシティ コンサートホール - 「石版!」 YO LA TENGO @品川プリンス ステラボール - 「石版!」  今年行ったライヴ・演奏会の振り返り。これが2009年最後のエントリになります。ライヴは上記のほかに、虫博士バンド(インセクト・タブー)のライヴを2本観ています。今年は現代音楽の熱いイベントが多くて充実していました。とくにシュトックハウゼンの《グルッペン》、黛敏郎の《涅槃交響曲》が生で体験できたのは僥倖でした。来年は読売日本交響楽団の定期会員になるため、ほぼ毎月サントリーホールに足を運ぶことになります。これが今から楽しみ。

小室ファミリーを知らないものは不幸である

 先日、我が家に id:murashit 、 id:ayakomiyamoto 、そして id:Delete_All という同年代2人、オッサン1人を招きまして、ちょっとした食事会を開いたのですが、そのときご飯を食べながら爆音で聴いていたのがglobeとか安室ちゃんとかで。これが(お洒落ぶって)モダンジャズだのボッサだのを聴きながら食事するよりもずっと盛り上がってすごく楽しかったのでした。小室哲哉は偉大だ……と思った。小室ファミリー全盛期のころすでに洋楽を聴き始め、ボンジョヴィからプログレへ……という中二病全開の青少年期を過ごしていた私にもしっかりと小室サウンドが焼きついているのです。 globe posted with amazlet at 09.12.30 globe エイベックス・トラックス (1996-03-31) 売り上げランキング: 29477 Amazon.co.jp で詳細を見る  特に『globe』は、日本の音楽業界の最盛期のイケイケ感を幻覚させてくれるようで最高です。このアッパーな多幸感といったら、どんな懐メロよりも強度がありそう。しかし重要なのは、この幻覚を誰かと共有できる、ということなのでしょう。もしかしたら、いろんな意味で脚光を浴びている「ゆとり世代」には、この感覚が共有できないかもしれない……そう思うとちょっとした優越感さえ湧いてきます。この幻覚を共有できることが、iPodでもなく、Youtubeでもなく、テレビのスピーカーから小室サウンドが聞こえてきた時代を知るものの特権なのです。 自家製ピクルス 白菜の浅漬け 水菜と豆腐のサラダ 切干大根の煮物 カシューナッツとピーマンと鶏肉の炒め 鯛めし  ちなみにその日の食事会は以上のメニューを振舞いました。大好評だったので次はSPEEDを聴きながら手料理を振る舞う会を開きたいと思います。

最近読んだ漫画について

11人いる! (小学館文庫) posted with amazlet at 09.12.30 萩尾 望都 小学館 売り上げランキング: 9110 Amazon.co.jp で詳細を見る 訪問者 (小学館文庫) posted with amazlet at 09.12.30 萩尾 望都 小学館 売り上げランキング: 97979 Amazon.co.jp で詳細を見る イグアナの娘 (小学館文庫) posted with amazlet at 09.12.30 萩尾 望都 小学館 売り上げランキング: 100721 Amazon.co.jp で詳細を見る 海のアリア (1) (小学館文庫) posted with amazlet at 09.12.30 萩尾 望都 小学館 売り上げランキング: 130003 Amazon.co.jp で詳細を見る 海のアリア (2) (小学館文庫) posted with amazlet at 09.12.30 萩尾 望都 小学館 売り上げランキング: 128016 Amazon.co.jp で詳細を見る 感謝知らずの男 (小学館文庫) posted with amazlet at 09.12.30 萩尾 望都 小学館 売り上げランキング: 212153 Amazon.co.jp で詳細を見る  今年は萩尾望都の漫画を結構読みましたが、年末に追い込みをかけるようにしてまた一気読み。こうして一気に読んでみるとこの作家が、少年性や中性的なキャラクターのほかに、「親から愛されない子ども」や「何らかの問題があって人を愛せない人」といった題材を集中的に描いていることに気がつきます。その問題の解決がうまく物語化されているのだなぁ、と思いました。特に『感謝知らずの男』はその治癒の物語の連作集と言えるのかもしれません。どれも面白く読みました。 西遊妖猿伝 大唐篇 1 (モーニングKCDX) posted with amazlet at 09.12.30 諸星 大二郎 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る  あと諸星大二郎の『西遊妖猿伝』も読み始めました(半分ぐらいまで読んだ)。コミック文庫版で全10巻というかなり長大な作品なのですが(しかもまだ新シリーズが連載中)グイグイ引っ張るパワーがものすごくて一気に読めてしまいます。『西遊...

オザケンの射程、とか

LIFE posted with amazlet at 09.12.29 小沢健二 スチャダラパー EMIミュージック・ジャパン (1994-08-31) 売り上げランキング: 2112 Amazon.co.jp で詳細を見る  この前、近所のブックオフで『LIFE』を買いました。音楽関係のブログでは、00年代の音楽総括! みたいな記事がせっせと書かれているのでしょうけれど、いまさら渋谷系のお話……とはいえ全然リアルタイムではなかったため、実はよく知りません。でも、久しぶりにこのアルバム聴いてみたら、記憶への定着力みたいなモノがハンパではないことに気がついて驚きました。リリースから15年も経っているのか……と思うとなんだか恐ろしいアルバムだなぁ……という思いが一層強まります。  個人的な思い出話になってしまいますけれど、2004年ぐらいでしょうかね、自分がこのアルバムを一番繰り返して聴いてたの、って(大学二年生でした。この時点でリリースから10年経っている)。当時すでに歌詞の中に織り込まれた言葉のところどころに「古臭さ」を感じていたように思いますが「このアルバムは自分の青春時代の音楽として、深く心に刻まれるのだろう」という予感がありましたし、実際振り返ってみるとすごく懐かしい。すると、レイドバックしてやってきた90年代を過ごしてたんじゃねーか、俺は、という不思議な感じもしてきます。  しかしながら、こういった体験をされている方って他にもいるんじゃないかな、と思うのですよね。少なくとも私の同年代の文化系の方々には、結構通じる話だと思うのです。そして、今回聴き直して気になったことといえば、リリースから10年経っても、リスナーの心を打つことができる“オザケンの射程距離”だったのでした。リリースから15年経った現時点でもその射程の範囲内にあるのか、どうか。昨年ぐらいから20世紀に活躍した大物たちが次々と亡くなり、ようやく“20世紀の終わり”を感じるようになってきましたが、もしかしたらオザケンの射程範囲外へと時間が進むこともまた20世紀の終わりを確認するためのマイルストーンになるのかもしれません。 ミニ・スカート posted with amazlet at 09.12.29 加地秀基 カジヒデキ ポリスター (1997-01-29) 売り上げランキング: 134767 ...

ウチのクリスマス・ケーキ

 今年はサダハルアオキのヴァランシア。友達が食べていたのを一口もらったことはあったのですが、1ホールを惜しみなくパクパク食べてみたら「サダハルアオキは天才だ!」と足をバタバタさせながら食べたくなる美味しさでした。オレンジのムース→チョコレート生地→チョコレートムース→サクサクの生地のコンビネーションが絶品過ぎます。ムースのなかには味の濃いオレンジ・ピールがところどころ紛れ込んでおり、また、上に乗っているフランボワーズと一緒に食べると酸味が素晴らしいアクセントを加えてくれます。さすがにフランスの偉い賞を取っただけあるなぁ……と感心したのでした。

THE BLACK CROWES/Before The Frost

Before the Frost/Until the Freeze posted with amazlet at 09.12.24 The Black Crowes Silver Arrow/Angelus (2009-08-31) 売り上げランキング: 1034 Amazon.co.jp で詳細を見る  先日2009年に購入した新譜を振り返ったばかりですが、買いそびれていたザ・ブラック・クロウズの新譜をうっかり買いそびれていたことを思い出して、速攻購入し聴きまくっているワタクシは大うつけ者かもしれません。なぜなら、このアルバムの内容がめちゃくちゃ良かったからです。昨年のアルバム『Warpaint』も良かったですが、今度はそれを更に凌ぐ勢い。  録音はよりすぐったブラック・クロウズのファンたちをスタジオに集め、すべてライヴで録ったらしいのですが、恐ろしいほどの完成度と演奏内容の濃さで「もしかしたら21世紀最強のライヴ・ロック・バンドはブラック・クロウズかもしれない……」と恐れおののきたくもなります。とにかく最高。しかもCDに同梱されているカードのシリアル番号をブラック・クロウズの公式サイトにある特設ページで入力すると、泣く泣くアルバム収録をあきらめざるを得なかったテイク(すべてCDに未収録曲)がまるごとダウンロードできる、という驚くべきサービスぶり。こちらの未収録曲には『Until the Freeze』というアルバムまでついていますから、ほとんどCD1枚のお金で2枚買ったようなお徳感。しかも内容まで最高のほうもCDに収録されている楽曲にまったく劣らないのですから、お前ら、絶対買ったほうが良いぞ! と鼻息荒く主張しておきます。  基本的にはルーツ・ロック感全開、ハード・ロック化したザ・バンドのような骨太なロックンロール路線は前作を踏襲しているのですが、シングル・カットもされている「I Ain't Hiding」(上記動画の曲)のディスコっぽい感じとかも新鮮で良かったです(なんかこの曲、フランツ・フェルディナンドみたいに聞こえてクスっときました)。アナログも切っているみたいなんだけど、この曲がたぶんA面の終わりみたい。ここまでの構成も素晴らしくて、ロック・アルバムを聴く楽しみを存分に感じさせてくれます。  第1曲目「Good Morning Captain」...

ブーレーズのブーレーズを聴いた

Boulez: Pierre Boulez Edition posted with amazlet at 09.12.23 Pierre Boulez Sony BMG Europe (2009-10-19) 売り上げランキング: 172506 Amazon.co.jp で詳細を見る  引き続き *1 、ピエール・ブーレーズ85歳&京都賞受賞記念CDセットのお話。本日はブーレーズ御大の作品を御大自ら指揮したモノを集めたセットについてです。ここには《ル・マルトー・サン・メートル》はもちろんのこと、ブーレーズの代表曲ばかりが集められているのですが、個人的には《弦楽のための本》が収録されているのが嬉しかったですね。この作品、私が初めて聴いたブーレーズの作品でして(当時高校3年生)、2002年にマウリツィオ・ポリーニが「ポリーニ・プロジェクト」という企画で来日した際のコンサートで演奏されていて、そのライヴの模様がBSで放送されていたんですが、これは……! なんなのだ……! という衝撃を受けた気がします。 *2  今聴いてもこの作品は良い曲だなぁ、って思う。今でこそ「西洋前衛音楽の絶対王者」みたいにブーレーズは考えられているような気がしますけれど *3 、シュトックハウゼンやノーノ、クセナキスといった同世代に比べれば、その作風はかなりまろやかなものと言え、ロマンティックなものに聞こえます。《弦楽のための本》はその「まろやかブーレーズ」の象徴的作品のような気がし、そのまろやかさのなかに、20世紀音楽の始まりである新ヴィーン楽派との連続性を強さを感じてしまうのでした。「オペラ座を爆破せよ!」などという発言が有名なブーレーズは一見、ロマン主義に対する嫌悪感が強そうな風に思えるのですが、その内実は20世紀に活躍した作曲家のなかでもっともロマンティックな作曲家だったのではないか、と思えます。  あと《儀式――ブルーノ・マデルナの追憶に》という作品を聴いて「へー、こんな曲も書いていたんだなぁ」と思いました。これはなんだかお経みたいな作品で、ギロやゴングやサンダーシートや太鼓といったリズム楽器がそれぞれズレつつも、同じリズムを刻む上に、長い声明のような旋律が重なっていくのが面白い。ブルーノ・マデルナ *4 の追悼にふさわしい曲かどうかは分かりませんけれど、ブーレー...