ウラジーミル ソローキン
河出書房新社
売り上げランキング: 148,248
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まぁ、魅力的なのは、本作の語り口ですよ。謎の3人の人物に拉致されたと思わしき2人の人物が、気に縛り付けられて、氷でできたハンマー(これが物語のなかで非常に重要なアイテムとなる)で胸を殴られる……というシーンからはじまるのだが、どういう話なのかさっぱりわからないのだ。とりあえず、暴力的だし、ソローキンっぽいな! とは思うんだが、小説のなかでなにが起きていて、氷のハンマーとかなんなのよ、みたいな感じになる。ただ、なんかあるんだな、という引きがものすごくて、読みながらグイグイと引っ張られる。このわけわからん話を読ませる力はスゴいな、と思ったね。ソローキン、これまではものすげえ変化球投手だな、と思わせといて、実はものすげえ速球も持ってるのかよ、みたいな驚きがあった。
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