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Date Course Pentagon Royal Garden GAP (golden after party) @Liquidroom

後期ジョン・コルトレーンやマイケル・ブレッカーとレーベル・メイトになることがきまったDCPRGを。このバンドについては先月も同じリキッドルームで観ているのだが「え、あれって先月だっけ?」という感じ。先月のアート・リンゼイがゲスト参加したライヴは9月にCD化されるそうなのだが、実はそれがダメな演奏でダメ出しメールがメンバーに飛んだ、という話もあった( 菊地日記参照のこと )けど、この日も充実した演奏だったと思います。フロアでブチあがっていると正直演奏の精度とかがどうでも良くなってしまうのですけれどね。前日はフジロックで演奏してきてその移動疲れとかなかったのかな、と心配になりましたが杞憂でした。 前回のライヴではあんまりパッとしなかった野村マンのサックスの人が、前半から攻めるようなソロで飛ばしているのも良かったですし、左のキーボードで代理で参加した成澤功章もすごいクールに壊れたソロを弾いていたことも印象的でした。面白いから毎回ゲストとか違うメンバーがいたら良いのにな、と思ってしまいます。旧メンバーが参加したりとか(青木タイセイのセクシーなトロンボーンなんか聴きたいですよ)。この日の個人的ハイライトは終盤のドラム2人、パーカッションによる鬼のようなインタープレイ。鬼畜なポリリズムに血が沸きましたが横で休んでるサックスの2人を見たら、これに対してハンドクラップを要求しようとしてて「それは無理。これは後2回ぐらい聴いて練習しないと無理!」と思いました。今回もたくさん笑ったし、多幸感にあふれるライヴで魅せてくれるバンドだなあ。 あとこれはライヴとはまったく関係ないですがリキッドルームへの道すがらに夜木 *1 というバルができていて(ちょうどオープンの日だった)、気軽に入れてしこたま呑める良いお店でした。東北の食材を使ったのがコンセプトだそうで、ワインも山形のワイナリーの特別なのがグラスで飲めて、しかも値段が手頃……という無敵っぷり。嬉しいのはアイラ・モルトもメジャーな銘柄はほぼコンプリートという品揃え(しかも安い)。現在、この影響によりひどい二日酔いに悩まされていますが、リキッドルームにいく機会があったら絶対立ち寄りたいお店です。 *1 : 夜木 YOGI

浜岡究 『はじめてのポルトガル語』

はじめてのポルトガル語 (講談社現代新書) posted with amazlet at 11.07.31 浜岡 究 講談社 売り上げランキング: 160014 Amazon.co.jp で詳細を見る まったく本気で勉強をする気はなかったのですが、このところブラジル音楽ばかり聴いているのでポルトガル語の入門書を読んでみました。文法規則についてこれで覚えたか、というとまったく頭にはいっていないんだけれども、一冊軽く読み流しただけで結構これまで聞き流していた言葉についてわかるようになります。たとえば、ブラジルの音楽を聴いていると明らかに「ニンゲン」と言ってることがあって前から気になっていましたが(空耳ですね)これは「ninguém」という言葉で「nobody」の意味にあたるポルトガル語です。こうした断片がわかると単なる「音」にすぎなかったブラジル音楽がより広がりをもって聴こえてくるような気も。あと、ポルトガル語のつづりと発音についてのところはしっかり読んで、ちょっと覚えたので、もう「João」の読み方にもまよわない!(ãoは二重鼻音でアゥン、みたいに発音するそう) すべてのポルトガル語にフリガナをふってしまっているのはどうかと思いましたが、軽~く知りたい、というのであれば読みやすいですし良い本です。

『Newton』9月号「大宇宙137億年」がすごすぎて話題に(俺のなかで)

Newton (ニュートン) 2011年 09月号 [雑誌] posted with amazlet at 11.07.30 ニュートンプレス (2011-07-26) Amazon.co.jp で詳細を見る 前号に引き続き *1 、『Newton』は宇宙特集。前号は宇宙の空間的な広がりについてでしたが、今号は時間的な広がりについてでした。この手の領域の話は、あまりにスケールが大きすぎて読んでると頭がクラクラしてくる内容……というのは相変わらず。この宇宙があるとき一瞬にして膨張してできたという宇宙誕生の学説はもはや常識と言っても良いでしょう(インフレーション理論)けれど、宇宙の未来予想図(100兆年後とかの)については知らなかったことも多く大変興味深い内容でした。とくにすべての恒星が燃え尽き、恒星が生まれる材料も枯渇した暗黒の宇宙や、ブラックホールが蒸発し素粒子が飛び交っている姿など、なんかディストピアを通り越した虚無な世界があって想像力をくすぐられます。付録の『大宇宙キーワードBOOK』も含めて保存版! という感じ。 3月の震災以降、原発・放射線・地震についてのトピックが継続して扱われているのですが今回は、PTSDという症状と治療についての「『心の傷』をいやすには」や「被曝でDNAはどう傷つくか」と言った記事が秀逸です。どちらも知識として知っておくべき事柄のように感じられました。またエネルギー関連の「風力発電、その実力は?」という記事が面白い。風力発電といえば風車みたいなアレをイメージを抱きがちですが、実はもっと多様な種類があることがわかりました。オランダの風車と、風力発電では利用しているエネルギーが違っていたりするのもへえ~、という感じ。九州大学では洋上発電ファームという構想をたてて研究が進められているそうで、このイメージ図もものすごく未来感があって素晴らしい。お金のあるエコロ人の人は、こういう研究にお金を突っ込んだら良いのでは。小ネタでは高機能トイレの技術解説が最高。とくにウォッシュレットの技術は、日本の技術者のマニアックな作り込みが感じられて良かったです。 *1 : 『Newton』8月号「大宇宙 宇宙はどれほど広いのか 宇の章」はスケールが大きすぎて恐くなる - 「石版!」

ジルベルト・ジルが良いんだぜ!

ロウヴァサォン posted with amazlet at 11.07.26 ジルベルト・ジル ユニバーサル インターナショナル (2007-06-06) 売り上げランキング: 193095 Amazon.co.jp で詳細を見る 現代音楽のイベントなどを開いたりしているわりには最近はずっとブラジル音楽ばかり聴いていて、正確にはディスクユニオン新宿ラテン・ブラジル館に週一ペースで通いつめているみたいな感じなのですが、ジルベルト・ジルがすごすぎて参ってしまっているわけです。彼の作品についてはカエターノ・ヴェローゾとの共演盤 *1 でしか知りませんでしたけれど、セクシーなブラジル男代表がカエターノだとするならば、ジルベルトはブラジルの太陽代表とでも言えましょうか。『Louvação』(1967)は彼のソロ・デビュー盤。奇しくもガル・コスタと共演した『Domingo』で同じ年にカエターノがデビューしておりますが、カエターノがジョアン・ジルベルト直系のしっとり系ボサノヴァで世に出てきたのに対し、ジルベルトも最初からアポロン感全開の音楽を打ち出しているのですね。この2人が互いを盟友と認め合っているのには、こうした本質的な違いがあるからなのかもしれません。 Gil & Jorge posted with amazlet at 11.07.26 Gilberto Gil Jorge Ben Polygram Records (1992-05-19) 売り上げランキング: 232574 Amazon.co.jp で詳細を見る その歌声の力強さが400%の勢いで伝わってくるのが『Gil & Jorge』(1975)でしょう。こちらはジョルジ・ベン(現在はジョルジ・ベンジョール)との共演盤。この人も大変有名なミュージシャンだそうで、あまりに素晴らしいものですからジルベルト・ジルと同時に掘り下げていかねば! と思ってしまいます。かなり長尺の曲が収録されたアルバムなのですが、その長いトラックにはどれも2人の超絶的に伸びやかなヴォーカルが収められている。これがもう絶品で、これで魂に火がつかなかったらアナタ、不感症だよ! と罵りたくなるような一品。ほんとに喉に羽でもついてるんじゃないか、という自由なパフォーマンスに興奮してしまいます。 Nightingale p...

Core of Bells + 杉本拓 インセクトタブー アニス&ラカンカ @七針

足立智美を加えたインセクトタブー完全態が観れる! ということで楽しみなライヴなのであった。会場の七針は古いビルの地下に秘密基地的佇まいで存在している小さな箱。ほぼ満員。最前列で観ることができました。まず一番最初にCore of Bells + 杉本拓。杉本拓の演奏は数年前に、アルフレッド・ハルトと吉田アミと一緒に即興をやっていたのを観ていたがちゃんとギターを弾いていたのを観るのはこれが初めてだったハズ。 Core of Bellsは、ハードコアやらベサメ・ムーチョやら寸劇やら非常に多彩なおもしろバンドで、とても良いなあ、と思った。なんかすごくメンバー間の仲が良さそうで、友達がそのままバンドをやっているような雰囲気がある。そういう雰囲気でこっちまで楽しくなるバンドっていうのも珍しい。同じ年ぐらいなのかな~。とても魅力的なバンドでまた機会があったら観てみたいと思った。 そしてアニス&ラカンカ(mmm + 見汐麻衣)。これは久しぶりに腹の底から込み上がってくる歌を聴いたなあ。とても良かった。最後に演奏した「you're cool, we're cool」(だったかな)という曲も歌詞がすごく良くて。おそらくはふたりが好きなバンドや影響を受けたバンドが列挙されていき、それに対して感謝! みたいな感じの曲。そこに並んだ名前には私にも馴染みがあるものだったのでなんかグッときてしまう。下の動画の1:00ぐらいから聴けます。My Bloody Valentine! で、トリにインセクトタブー! もう最高でした。2009年に復活してからこれで観るのは3度目ですが、この日が虫博士の最後の日になるのでは……と心配になるぐらいキレキレのパフォーマンスだったと思います。足立智美がピアニカで入るとバンドの音の厚みが全然違っていて、ものすごく完成されたバンドとして聴こえるのですね。トモミンの暴力的な音色も、足立智美による絶唱もすごく楽しい。音源出してほしいです。

宮崎吾朗監督作品『コクリコ坂から』

スタジオジブリ・プロデュース「コクリコ坂から歌集」 posted with amazlet at 11.07.24 手嶌 葵 ヤマハミュージックコミュニケーションズ (2011-07-06) 売り上げランキング: 95 Amazon.co.jp で詳細を見る まず顕著なのは資本の匂いというか。ジブリはGAINAXがエヴァンゲリオン商法で荒稼ぎをしたように宮崎駿という資産で喰っていく方向に舵をとったのかな、と勘ぐってしまうような作品でした。手嶌葵による時代感のない歌唱が冒頭に配置され、劇中の重要なシーンでも採用されていて「ハヤオらしさ」が盛り込まれているところにもそれは感じられますし、演出にしてもナウシカやハウル、魔女宅といった過去の作品からのあからさまな引用が目立ちます。しかもその引用が非常に雑。全体的に重要ではなさそうなシーンの動きの荒さからして素人目にも動画作りの力の入り具合がはっきりとわかってしまう作りなんですけれども、とにかく「ハヤオっぽさ」を画面に出そうとして、ものの見事にコケている、というか、雑すぎて失敗している点が鼻につきすぎます。これでは宮崎吾朗という人が「七光り」と言われても仕方ない。だって、どこをとっても父親を超えているポイントがないんだもの。船の描き方だってハヤオならもっとマニアックに描くはず。そのあたりのこだわりのなさは、実はこだわれなさ(ハヤオにはいくらでも金が出せるけど、ゴロウにはそんなに出せないよ的な大人の事情による)があるのかもしれないけれど、宮崎吾朗という人にクリエイター(笑)としての矜持があるのならハッキリってこの作品を恥ずかしいと思ってほしい。なにより腹立たしく思えたのは、そういうハヤオの劣化コピーみたいな作品なのに『借りぐらしのアリエッティ』より面白く観れてしまえた、というところ。そこにはハヤオによる脚本の力があるのかな……。 そんなことよりとにかくこの作品を観てまず強烈に感じたのは「アニメーション・スタジオとしてのジブリは『ポニョ』でおしまいだったのかな」ということで。絵が動いている! という動画の愉楽に欠ける寂しい映画でしたよ。ハヤオのアニメーションには、お話の立派さが備わっているのはもちろんなんですが、圧倒的な動きの良さがあったじゃないですか。例えば、ロボット兵がビーム出してるシーンとか、ナウシカのユパ様がフワッとジャ...

読売日本交響楽団第506回定期演奏会 @サントリーホール 大ホール

指揮:下野竜也(読売日響正指揮者) 《下野プロデュース・ヒンデミット・プログラムVI》 ヒンデミット/〈さまよえるオランダ人〉への序曲 ~下手くそな宮廷楽団が朝7時に湯治場で初見をした~ (下野竜也編・弦楽合奏版、世界初演) ヒンデミット/管弦楽のための協奏曲 作品38(日本初演) ブルックナー/交響曲 第4番 変ホ長調 WAB.104〈ロマンティック〉(ハース版) 7月の読響定期は6回目となる正指揮者、下野竜也によるヒンデミット・プロ。このシリーズは昨年も聴いていて私にとっては2回目となる。ヒンデミットの作品のなかでも珍曲として有名なワーグナーのパロディを弦楽合奏版に編曲したバージョンや、日本初演となる《管弦楽のための協奏曲》などマニア垂涎の曲目が並んでいるのだが、そうした意向を反映するようにして空席が目立つ目立つ……。 これで演奏も素晴らしいのであればハードコアなヒンデミット・マニアも喜んだだろうけれど、果たしてその水準に達していただろうか。寸劇付きで演奏された《さまよえるオランダ人》への序曲は、珍曲披露以外にあまり聴くところがなかった気がするし(ところどころにヒンデミットらしい和音が挿入されたりして面白いのだが)、《管弦楽のための協奏曲》も何かが足りていないように感じてしまった。この作品は、20世紀のコンチェルト・グロッソ的楽曲。変態的なフーガや楽器の用い方に、ヒンデミットの過剰な構築美が表れるのだが下野の演奏は、その過剰性を配するようにスッキリと聴こえてしまう。何かが足りない感じの原因はここにありそうだ。マニアックな狂騒とテクニカルな演奏の精度の両立が聴きたかった。個々の演奏者はとても良かったので残念。とくに特にヴァイオリン、オーボエ、ファゴットの三重奏や、2楽章での木管のアンサンブル、トランペットのソロなどは良かった。 後半のブルックナーについても概ね似たような感想を抱いた。読響と言えば、ここ数年は定期演奏会にブルックナーがメインの回が1シーズンで2回もコンスタントに入ってくるブルックナー大好きオーケストラである。細かいズレなどは致し方ないとしてもブルックナーに必要な音の質や金管の安定感・解放感には間違いがない。そして、その実力はこの日も発揮されていた。状態としては昨シーズンのスクロヴァチェフスキによる第7番のときよりも良かったのでは? にも関わらず、ちっ...