Morrissey 『Autobiography』

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Autobiography
Autobiography
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Morrissey
Penguin Classics (2013-10-29)
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現在癌で闘病中だというモリッシーの自伝を2/3ほど読んだところで投げた。内容が面白くないわけではないのだが、延々とモリッシーのグチと皮肉が続くようなものなので読んでいて飽きる。通っていた学校の先生がどれだけ気持ち悪いやつで問題を含んでいたか、レコード会社やプロモーターの連中がどれだけ無能で使えないやつだったか、音楽メディアはどれだけ嘘の記事を書いて自分を困らせていたか……など、まぁ、The Smithsの曲の歌詞のリアルな原風景が本書を読むと見えてくるようである。これぞ、モリッシー節という感じ。

The Smithsのファンとしては、解散の真実などを期待してしまうのだが、そのへんはかなりあっさりとジョニー・マーが別なことをやりたくなってバンドを去った、という感じにとどまっている。というか、本書のなかでThe Smithsってすっごいあっさりとしか振り返られていないので、読んでがっかりする人も多かったんじゃないだろうか。モリッシーにとってはThe Smithsよりもソロでの成功のほうがずっと経験として大きく、バンドメンバーとの関係は完全に思い出話であり、かつレコード会社やプロモーターの無能さに辟易しまくっていた時期でしかない。バンドの権利問題にあたっては訴訟を起こされてもいるんだが、モリッシーにとって相当に都合の良い感じで書かれている。俺は悪くない。それもまたモリッシーらしい書きぶりであろう。

っつーか、この人、本当にたまたまThe Smithsで成功できて良かったね、という感じの人であって全然、New York Dollsのファンクラブの人で終わってもおかしくなかったんじゃないか、と思う。The Smithsを結成後は淡々とスターダムに登っていくのだが、それ以前は完全に「根拠のない自信だけがある痛い人」みたいなのね。で、友達だったA Certain Ratioのサイモン・トッピングが先に売れちゃって、先を越された……! っつーか、俺もこのままじゃヤバいかも……! と超悔しい思いをする振り返りとか最高なんだけれども……。

そういうわけで、モリッシーが続ける悪態にお付き合いできる人だけにオススメすべき本だと思った。なお、本書についてモリッシーは英語以外の出版を認めていないそうなので、モリッシーが生きているあいだに本書を読みたければ、原書にチャレンジするしかない。

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