ヒラリー・ハーン/バッハ ヴァイオリン・アンド・ヴォイス

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バッハ:ヴァイオリン&ヴォイス
ハーン(ヒラリー) シェーファー(クリスティーネ) ゲルネ(マティアス)
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 ヒラリー・ハーンといえば、昨年のシベリウスとシェーンベルクのヴァイオリン協奏曲の素晴らしい録音が記憶に新しいですが、今年も新しい録音を聞かせてくれています(日本盤は8月に発売されていたようです)。今回はバッハのアリア集、それも独奏ヴァイオリンが歌唱に伴うオブリガート楽器として活躍する曲を集めたアルバムです。比較的若い演奏家が、このようなアルバムを出すことはかなり稀有な例でしょう。ヴァイオリン協奏曲のポピュラーな楽曲については既に録音を一通り終えてしまった、というのもあるのかもしれませんが、やはり目の付け所が違うセレクトには演奏を聴く前から驚かされました。今後のクラシック演奏家界隈は、彼女のように自己プロデュース能力に優れた演奏家が活躍するのかもしれませんね。





 演奏ももちろん素晴らしいもので、ヒラリー・ハーンの芯の強い音色でキビキビと演奏されるヴァイオリンは、この季節の凛とした空気にとてもマッチしているかのように思われました。また、クリスティーネ・シェーファー(ソプラノ)とマティアス・ゲルネ(バリトン)の歌唱も実に素晴らしい。豊かな歌声の旋律とヴァイオリンの旋律との対話は、まさにポリフォニー音楽としてのバッハの音楽を聴く愉しみというものが結晶化したかのような演奏であります。これを室内オーケストラ、チェンバロ、オルガンによる伴奏や通奏低音が支えているのですから、バッハの音楽のなかに三位一体的な世界観を錯覚したくもなります。





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