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タンジェリン・ドリームの5枚組ベスト盤ボックスが990円だった




Tangents 1973-1983
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Tangerine Dream
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 先日、仕事帰りに近所の中古ゲーム&CD屋さんに入ってみると、ドドンとタンジェリン・ドリームの5枚組ベストが置いてあって速攻で買いました。値札は1990円とあったんだけれども、レジへ持っていくとちょうどセール中だったらしくて、990円になってさらに嬉しかったです。これだからなんか商売っ気がなさそうな中古屋めぐりはやめられない……というか。聴くかどうかわからないのに、目玉っぽいものを見つけてしまうととりあえずイッてしまうのでございます。でも、このボックス・セットはすごく面白かったですよ。ホントに買ってよかった。




 そもそも私はこの大変歴史の長いタンジェリン・ドリームというドイツのバンドのことを「クスリをキメながらシンセを使って、長くてドロドロした即興ばっかりやっているバンド」だと思っていたんですが*1、それって実はバンドの最初期だけだったんですねぇ……。このボックス・セットは、ドイツのオール・レーベルからイギリスのヴァージン・レコードに移籍した1973年から、1983年にヴァージンとの契約が終了するまでの軌跡を追ったものなんですが、このときから劇的に音楽性が変わっていったのでした。





 その変化の幅は、初期クラフトワークと『アウトバーン』以降のクラフトワークの違いよりもずっと距離があって、本当に驚きました。ちなみにタンジェリン・ドリームのヴァージン移籍後初のアルバム『フェードラ』も『アウトバーン』も1974年に発表されておりますから、この年はテクノ元年、と言っても良いのかもしれません。当時は「ジャーマン・プログレ」とか言われてたんだと思いますが、まぁとにかくかなりポップになる。



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 上の映像は1972年の『ツァイト』というアルバムから。下の映像は1979年の『フォース・メジャー』から。79年の頃にはほぼ初期の面影か皆無ですね。で、すごくニューエイジくさい。でも、これでもうちょっとBPMが速かったら、サイケデリック・トランスかっ! っていう曲があったりしてとても面白いです。機材もアナログなんで音が妙に太かったりしてねぇ……(リズム・ボックスの音がすごく良いんだよなぁ……)。クラフトワークとクラウス・シュルツェの中間ぐらいに、ちょうどタンジェリン・ドリームがいる感じなのだろうか。踊れるか、踊れないかはかなり微妙なところですが、通勤中に聴いているとキマりながら電車に乗れます。




*1:だから数年前にメタモルフォーゼで来日したときは「え!? タンジェリン・ドリームなんか出演してウケるの!?」と思った





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