ポール・クルーグマン『自己組織化の経済学 経済秩序はいかに創発するか』

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自己組織化の経済学―経済秩序はいかに創発するか (ちくま学芸文庫)
ポール クルーグマン
筑摩書房
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 昨年読んだ『クルーグマン教授の経済入門』*1がとても面白かったので、最近になって文庫化された『自己組織化の経済学――経済秩序はいかに創発するか』も読んでみました。この本のなかでクルーグマンが紹介しているのは「複雑系」を導入した経済学について。で、これがどんなものかというと「経済の秩序っていうのはさ、なんだか知らないけど秩序がない状態から、勝手に個々の主体がお互いにフィードバックしあうことによって秩序をもった動きが生まれてくるんだよ。それは計算式によってもシミュレーションできるだよ」とかそんな感じの話です。なんで街のなかに商業施設がいっぱい集まってる中心地ができあがるの? それってどういう風にできあがるの? とかを説明している。





 本論の部分では、それほど計算式などはでてきません(計算については補論でカバー)。平易な文章で書かれてもいるし、かなり読みやすかったです。が、読みやすいだけであまり頭に入ってくる感じがしない。「なんだか面白そうなことが書いてあるなぁ」という感じが淡々と続いているうちに読み終わってしまいました。「ええ! そうなんだぁ!!!」という驚きが『経済入門』みたいにやって来ませんでした。なんでだろう。訳が悪いせいなのか? 『経済入門』の訳者、山形浩生によれば「死んだ魚みたいなどんよりした文章」ということだけれど、訳が違ってコレが「ビビッ!」とくる本になるのだとしたら、今の訳で読む人は不幸なのか!? とか思ったりしました。複雑系ってなんだかカッコ良さそうだけれど、実際このぐらいのことしか言えない、ってことなのかもしれないけど。






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