BATTLES/Gloss Drop

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GLOSS DROP [解説付・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC288)
Battles バトルス
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ポスト・ロックという言葉から思い起こすのは「ロック・バンドのフォーマットで、歌モノじゃない音楽をやる人たち」という貧しいイメージなのだが、その代表的なバンドと言われるモグワイとかああいうのに対し、私は積極的な評価していない。それは「そんなに大したことやってなくね?」という侮りに近い印象であり、その大したことなさ、というのが結局彼らの音楽が《物語的なダイナミズム》(静かに始まって、徐々に盛り上がって、最後は轟音ギターでウォォとなる、的な)を単調に繰り返しているだけなんじゃないか? という疑念から発するものだ。轟音ギターがエモーショナルなものとして解釈されている感じもなんかイヤだった。アレだ、野外フェスで目をつぶって、天空に向けて両腕を開き、感じ入ってるアノ雰囲気。今そういうのを思い起こすと「結局ポスト・ロックってロックっぽいニューエージだったのでは?」と思わなくもない。





これに対して、バトルスはポスト・ロックとダンス・ミュージックを接続するバンドだったのかな、と思う。というか、バトルスは天空に向けて両腕を開いて聴く音楽ではなく、踊るための音楽のように聴こえる。だが、そこで行われるダンスはソーシャル・ダンスやタンゴのように高度な形式を伴っておこなわれるものではなく、発作的な縦ノリのジャンプ……結局のところ、ダンスっぽくありながら、あくまでロックンロールの延長戦に過ぎないのがバトルスの音楽なのだ、と思う。そこが究極的につまらない、と感じる部分だ――などと、自分がこの音楽の何が気に喰わないのか細かく考えるハメになったのが今回の『Gloss Drop』というバトルスの新譜だった。おそらく一生この手の音楽を聴くことはないんじゃないか、チェックしても時間の無駄なんじゃないか、と決別の契機になるほど、生理的なレベルでのハマれなさ。





ヴォーカルなどを担当していたタイヨンダイ・ブラクストンが脱退。抜けた穴を埋めるように、さまざまなゲスト(マティアス・アグアヨ、ゲイリー・ニューマン、カズ・マキノ、そして山塚アイ!)を招いているのはなんかサンタナのアルバム制作方法みたいだが、そうでもしないとアルバムが一層単調なものになったに違いない。山塚アイが参加しているインチキなダブみたいな曲が最も楽しげで(絶叫とかはしてない)、その他はなんかチマチマしたフレーズがループしている音楽に聴こえてしまった。というか、そういう音楽なんだけれど、どうしてテクニックがある人たちが、こんなチマッとした音楽に収まってしまうのかが謎。






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Battles バトルス
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一番最初のEP集がバトルスは一番良かったんじゃないか……。





1 件のコメント :

  1. 全く同感です。
    初期EPの「tras」や「SZ2」にあった無機質なテクノ感とめまぐるしく変わるリズムに、これぞ現代のプログレ!と歓喜していた僕にとって、
    1stフルアルバム「mirrored」でずっこけ、
    今作で完全に興味を失ってしまいました。
    BATTLES以外のポストロック勢にしても、
    メロディラインとかメロディに乗せたボーカルとかが入って“耳あたりの良さ”“聴きやすさ”に色目を使ってる時点で興ざめしてしまいます。
    いかにも古臭い事を言うようですが、結局ロックって、P.I.Lの2ndや3rd、ポップグループの1stや2ndから全然先に進んでないじゃんって感じます。

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