マルコス・ヴァーリのボックス・セットを買って聴いているぜ!

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Marcos Valle Samba (Demais)
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Marcos Valle
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ディスク・ユニオン新宿ラテン・ブラジル館に先週入荷するやいなや一週間もしないうちに完売してしまったというマルコス・ヴァーリの11枚組ボックス。1963年のデビュー盤から1974年までを一挙に追うことのできるこのお買い得品を運良く手に入れられた私は、当然のごとくマルコス・ヴァーリ漬けにならざるを得ないわけでございます。世代的には彼もカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルと同じ世代のミュージシャンになりますが、デビューは一足早く、トロピカリズモ・ムーヴメントの渦中にいたミュージシャンたちとはちょっと毛色の違った音楽的変遷を辿っていて面白いですね。本日はそのなかから何枚かご紹介。





マルコス・ヴァーリもまた《ジョアン・ジルベルトのこどもたち》といっても過言ではないのでしょう。デビュー盤である『Samba (Demais)』は、キリッとした佇まいが魅力的なボッサ・アルバムとなっている。ストリングスやフルートの情感の豊かさも素晴らしいです。ボートラにはインスト・バージョンが収録されていますが、歌抜きでも音楽が成立してしまっている。






ブラジリアンス!
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マルコス・ヴァーリ
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しかし、この叙情ボッサ路線も長く続かず、4年後の『Braziliance! 』(1967)ではジャズへと急速に接近していくのです。いきなりビッグ・バンドによるインストのアルバムですからね、その舵の取り方は斬新だったと言えましょう。ラテン風味のエキゾチズムを全面に打ち出していて、ちょっと熱帯JAZZ楽団みたいになっている曲さえあるのですが、そこまでテンションをブチアゲる高温度じゃなく、マイルドなラウンジっぽい雰囲気が良い。日陰のテラス席でアイスコーヒーを飲んでいるときにこんなの聴いたら、あまりのマロいヴァイブスに解脱しそうになります。






Mustang Cor De Sangue (Dig)
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Marcos Valle
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で、いきなりジャケットの雰囲気が「ロックンロールに出会ってしまいました」みたいにガラリと変わるのですが『Mustang cor de sangue』(1969)は、その印象がそのままに出ているアルバムだと思います。しかし、全面的にロックに生まれ変わってしまった訳ではなく、あくまでその要素を取り入れた的な感じ。そのへんの針の振り切れなさがカエターノやジルベルト・ジルとはちょっと違うかもしれないですね。ラテン・ジャズっぽい曲もあるし、超甘~い感じにしっとり歌い上げる曲もある。この多彩さがマルコス・ヴァーリの魅力なのかも。あるいはCTIでも活躍したエウミール・デオダートの仕事ぶりのすごさか。マルコス・ヴァーリのここまでのアルバムは、この人物によりアレンジが行われており、このボックスの半分ぐらいがデオダートの仕事集としても聴くことができます。






プレヴィザォン・ド・テンポ
マルコス・ヴァーリ
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しかし、デオダートと離れたあとのマルコス・ヴァーリも魅力を失ったわけではありません。音楽はよりポップになって音抜けの良さや洒脱さはデオダート以降のアルバムのほうが良いぐらい。そして、ジャケット写真はよりむちゃくちゃになっていく……(ワシかなにかの胴体に、自分の顔写真をくっつけたアイコラみたいなのとかあるんだよ)。この『Previsão do tempo』(1973)も「なにしてるんですか!」と全力で突っ込みたくなる状況ですが、これはすごいアルバムで11枚組のボックスのなかでも屈指の完成度を誇るように思います。演奏がタイトでとにかくカッコ良い! パーソネルみたらヴィニシウス・カントゥアリアも参加してて(この人、元々ドラムだったのね)びっくりしました。






D


このボックス・セット、前述の通りディスク・ユニオンの店頭分は完売しているそうですが、取り寄せの注文は受けてくれるそうです(ただし、いつ入荷するかは全然わからないとのこと)。マルコス・ヴァーリのアルバム自体は中古の在庫も結構あったから頑張れば中古でも揃えられるかな?





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