高峰秀子 『台所のオーケストラ』

0 件のコメント
台所のオーケストラ (新潮文庫)
高峰 秀子
新潮社 (2012-06-27)
売り上げランキング: 107,296
わたしが読んだのは新潮文庫版ではなく文春文庫版。1982年に単行本発売から長いこと読まれ続けている大女優の料理エッセイである。ひとつの食材に対して短い文章と、簡単なレシピが添えられていて、スッと読めてしまう本だった。ユーモラスな話し言葉がとても気持ち良い。それから藤田嗣治、谷崎潤一郎などの大物文化人の名前もでてきたりして、そうか、昔の芸能界、というのはそういうハイカルチャー(?という言い方が適切かどうかはわからないけれど)とも交流があったりしたんだなあ、という感慨がある。

こうして過去の日本の食エッセイを読むと、日本人の食生活の変化についても考えてしまう。伊丹十三の書くものにも、高峰秀子の書くものにも、外国を旅行したことで「ホンモノ」を知っている感じが含まれている(日本のサラダドレッシングはやたらと酸っぱ過ぎる、外国のホンモノのサラダは◯◯というもので……とか)。しかし、かつては限られた人しかアクセスできなかったホンモノに、いまや多くの人がアクセスできるようになってるんだよね。

0 件のコメント :

コメントを投稿