細田守監督作品『サマーウォーズ』

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サマーウォーズ オリジナル・サウンドトラック
松本晃彦
バップ (2009-07-29)
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 今週ほぼ毎日徹夜仕事で「こっちもサマーウォーズだよ! 死んじゃう!」と思っていたのですが、ようやく細田守の新作を観ることができました(仕事はまだ積み残っています)。前作の『時をかける少女』みたいに、ありえないほどイノセントな恋愛映画を想像していて、予想はまったく裏切られてしまいましたが、むちゃくちゃに良かったです。正確に四度、落涙しました。目の前になんらかの大きな危機があり、その問題を解決しようとするある人たちの姿を見た、大勢の人々がまるでその「どうにかしなくてはならない」という思いに感染していく、という話に自分はとても弱いのだな、と思いました。





 また、劇中恥ずかしいぐらいにアニメ的な演出も見受けられるのですが、この分かりやすい/過剰なアニメ的表現があるからこそ、観客の心を強く揺さぶるのであろう、とも思います。大粒の涙であったり、顔色であったり、鼻血の量であったり。それらはありえない「記号的な表現」と言えましょう。劇中に配置されたそれらの記号表現の配置がとても素晴らしいと思います。それから、風景も良くて。『時をかける少女』では、J.S.バッハの《ゴルトベルク変奏曲》をバックに、学校の夏のシーンが映し出されていくところがとても印象的だったのですが、今作ではカリカリ……と紙に文字が書かれていく音をバックに、夏の夜が映し出されていくシーンがとても好きでした。あと谷村美月。中学生の男の子の声で出演しているんだけれど、女の子にしか聞こえない、という問題はあるんですが、それでも良かった。何らかの影を持つ人物を演じているときの谷村美月は、生き生きとしている気がします。





 おおよそのところ文句の付け所がない傑作でした。





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