ケヴィン・スミス監督作品『コップ・アウト 刑事(デカ)した奴ら』

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 映画オタクの黒人刑事(トレイシー・モーガン)と、なにかとついてない白人刑事(ブルース・ウィリス)が盗まれたプレミア野球カードをめぐって奮闘するアクション・コメディ映画『コップ・アウト』を観てきました。冒頭から下品なギャグが連発で、日曜洋画劇場で放送されるのは無理そうな感じでしたが、過剰なほどに挿入される小ネタの数々がとても面白くて良かったです。ついてない刑事をブルース・ウィリスが演じる、という時点で「どこのジョン・マクレーンですか」という感じなんですが、刑事コンビがトラブルに巻き込まれる大本になっているのはメキシコ系のギャング、という設定で「メキシコ系ギャングは教会にいがち」というのをなぞっている感じも素敵。





 いろいろあってメキシコ系ギャングが人質にしているメキシコ人女性(英語がわからない)を保護する刑事コンビなんですが、ブルース・ウィリスがそのメキシコ人女性に自分の身の上話を滔々と打ち明けるシーンがあった。「わかれた女房に引き取られた娘がさ、今度結婚するんだよ……」と刑事は語る。でも、英語がわからないメキシコ人女性にはその話は通じない。このシーンもデジャヴ感満載なんだけれども、良いな、と思いました。言葉が通じない(=応答が返ってこない)対象に対して、洗いざらい本音を打ち明ける。こうした告白の形式は、すごくプロテスタントっぽい気がした。相手が言葉すら通じず、ゆえに応答もしない、というのは一種の究極的な他者なわけ。でも、だからこそ、そういった他者に対して本音を打ち明けられる、という逆説はあるよね。また、発話、という行為が本質的にひとりよがりな行為であることもこうしたシーンは示唆しているように思った。





 サントラが良かったので、CDが出てないみたいなのが残念(化学調味料っぽく、すっごいテンションがあげてくれるハードロックやらヒップホップやらで映画が彩られています)。





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