古澤健監督作品『making of LOVE』

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 話題作。すごく面白い、という評判を聞いて期待していたのですが期待を上回る面白さでした! 一言でいうと「単純なようですごく奥行きのある世界観の映画だ」と思いました。古澤監督が演じる映画監督ふるさわたけしが途中で制作を断念した映画のメイキング映像……として物語がはじまってからの序盤は、ふるさわの矮小でコミカルな人間性に何度も笑いを誘われ、ここでまず心を掴まれる。彼の行動は、なにかドン・キホーテ的にも思われるのですが、そうした「ヤりたい、ケド、ヤれない」といった面白い要素に食いついていくうちに、どこか別な場所にたどり着いてしまう。たとえばそれはザ・メタフィクション的な入れ子構造にしてもそうですし、映画の観客に「アナタの見ているのは『映画』なのですよ」という暗示をかけてくる視点の問題にしても「なにか」を感じさせてきます。そこに鮮やかなテクニックがあるように思われました。あと、古澤監督の作品ではノベライズ版『ドッペルゲンガー』しか知らなかったのですが(映画を見るのは今回がはじめてでした)それぞれの作品が作者をポイントに繋がっている感じもします。





 途中で挿入される青春のクリシェみたいな映像もとてもキラキラしていて良かったです。恋人同士がソフトクリームを持って、噴水のところに座っている――そんな光景、現実には見たことないんですが、でも良かった。観覧車乗ったりさぁ……ニコニコしながら夜の街を走り回ったりさぁ……そういうのもすごくメルヘン的に思えるんだけれど、良いんだよ! すごく幸せな気分になるじゃないですか!! そういうメルヘンチックなカップルが現実のどこかにいたら、俺も幸せだよ!!!(絶叫) 今月25日からは名古屋で上映がはじまるそうです。





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