OBA MASAHIRO/Still Life

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Still Life
Still Life
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Oba Masahiro
Denryoku Label (2011-03-02)
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 自分が主宰していたバンドに参加してくれたメンバーのひとりがこうしてCDをだして、そしてそれについてこうして感想を書くのはなんだか不思議な気分である。本作『Still Life』を発表したOba Masahiroは数々の異名を持つ。彼はid:MASSYであり、@hironicaであり、三毛猫ホームレスの「後ろでなんかMacをいじってる方」であり、ニップル騎士団のイケメンサックス奏者だった(ほかにも何かいろいろやってらっしゃるのだが耳の遅い私には到底ついていけない)。初めて会ったのはたぶん3年ぐらい前になるけれど当時から「なんか礼儀正しいコだな~」という印象を持っていて、たまたま会って挨拶したりする度に「礼儀正しいコだな~」と言う印象が変わらない。爽やかで賢くて、礼儀正しい。Oba Masahiroという人に私が抱いているイメージはそういうものである。そして、彼が今回出したアルバムにもそうしたイメージを連続して感じられた。アーティストの人格と作品は切り離して考えるべきである、と私はこれまで信じてきたけれど、なんかね。ああ、あの人だったら、こういう音楽を作りそうだなあ、という強い納得感をこのアルバムが持つスマートさが引き起こす。





 ジャズやグリッチ、アンビエントといった言葉によって捉えられるさまざまな要素によってアルバムは構成されている。それぞれひとつひとつの要素は特別に新しいものではないだろう。しかし、それらの様々な要素が素材として、上手く編集され、配置され、構成される。そうしたなかでアーティストのセンスが描かれる。こうした音楽の様子に、かつて砂原良徳は「音楽をデザインだと考えている」とインタビューで語っていたことを思い出すが、素材と構成といえばバウハウスのことも脳裏に浮かび、構成と作曲はcompositionで言い表される。総体的に言うと、工業的な作曲、ということになるのだろうか。または「データベース的な創作」と評されるべきなのか。しかし、そうした行為が素材との戯れで終わるのではなく、職人的な作り込みをもって打ち出されているところにこのアルバムの魅力を感じる。また、そうしたところに「これは新しい世代の音楽だなあ」と思った。





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