アカデミー・デュ・ヴァン監修『ワインの基礎知識』

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ワインの基礎知識
ワインの基礎知識
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田中 清高 奥山 久美子 梅田 悦生
時事通信
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 特別な日や贅沢がしたくなった日があると、妻にお店を探してもらい都内のレストラン、ビストロに足を運ぶようになりました。フランス料理への開眼! と同時に毎回妻の美味しいお店を探す嗅覚の高さに毎度敬服せざるを得ないのですが、これをきっかけに「ワインの勉強をしてみたいな」と思い『ワインの基礎知識』を読んでみました。発行されたのは、1994年とかなり前になり、もしかしたら本書に書かれている話のなかにはすでに古くなっているものもあるかもしれませんが、とても面白かったです。西洋に根付く深い食文化のひとつを垣間見せてくれる本だと思います。





 ワインといえば、教室や学校があったり、薀蓄があったり、と、とかくスノッブなものに感じられる飲み物でありますが、伝統化され文化として根付いたもの、という理解を持てば「日本酒や焼酎やビールは《勉強》しないケド、ワインは《勉強》する」理由もまた理解できる気がします。大量生産ワインは、味を均質に保つため、さまざまな種類のブドウやさまざまな年代のワインをブレンドして作られていますが、高級なワインはそうした工業化を拒み「その年のブドウ」で作られている。これはほとんど芸能の世界に近いこだわりのようにも思われました。





 この本が主に紹介しているのは、フランスワインですが、ドイツやイタリア、そしてアメリカ、オーストラリア、スペイン、日本のワインについても触れられます(南米のワインについてはノー・タッチ)。それぞれの土地の気候や、とれるブドウの特色などが地図付きで説明されているのですが、ワインと一緒に各国の地理まで学べてしまうわけですから楽しくないわけがありません。世界史や、オーケストラの名前で知っている地名がワインの生産地と結びついていく。





 またワインの歴史も面白かったです。ローマ帝国は、属州の森林を切り開き、まるごとブドウ畑にしたそうですが、これにはたくさんの利点があったそうです。まず、敵の隠れる場所をなくなって交通路の安全を確保された。そして被占領民にブドウ農家として働いてもらうことで経済的な安定を与えたので、支配がしやすくなった。さらにブドウをたくさん作らせたので美味しいワインをたくさん飲めるようにもなった……というわけです――まるで『世界ふしぎ発見!』みたいですが、ローマ帝国賢すぎだろ……と思いました。





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