Arto Lindsay・大友良英 @Music Duo Exchange

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今週二度目のアート・リンゼイ。まあ~、とにかく素晴らしかったです。死にかけの虫ライクなムーヴでギターを弾く御姿は、先日のDCPRGのときと変わりませんが、この日の中心は歌。第一セットではアート・リンゼイひとりで弾き語り、第二セットは大友良英とのデュオという構成のライヴとなりました。正直、見る前は「ひとり弾き語りで間が持つのだろうか……」と心配でしたが全くの杞憂だったと言えましょう。アート・リンゼイがこんなに歌える人だったとは……と驚かされると同時に、その歌心に魅せられてしまいます。





アート・リンゼイのブラジル音楽への傾倒は、ジョン・ゾーンがマサダを結成したのと併置されるのかもしれません。端的に言って、そこには自分のルーツへの回帰、という共通項がある(それは本日の共演相手である大友良英が中村八大や山下毅雄を取り上げたことにも同じことが言えるでしょう)。しかし、超速スピードのカット・アップ的スラッシュ・ジャズから、ユダヤ・ジャズとの距離、あるいはそこにある「まったく違うことをやっている感」と違って、アート・リンゼイのやっていることは一貫しているように思えます。そのとき、歌える歌を歌っている、という感じでDNAもアンビシャス・ラヴァーズも、ソロでの歌もひとまとめにしてアート・リンゼイの歌というジャンルだったのではないか……この日のライヴを観て、私もそんなことを考えてしまいました。そういう音楽の魅せ方、やり方において、アート・リンゼイはひとつの理想形・究極形だな~、と再確認できます。





大友良英のギターも単なるサポートではなく、アート・リンゼイの歌に応答する素晴らしい演奏でした。フリーキーな爆音演奏を曲間や間奏に挟みながらブラジリアンなコードを弾いていくスタイルは、この組み合わせならではというもの。もしかしたら、大友良英がこんなにジャズ「っぽい」ギターを弾いているのを観るのは初めてだったかもしれませんが、多彩な奏法によって毎回色を変えながら、アート・リンゼイの歌に呼応する大友のギターにも歌があります。一番最初に演奏した曲で、アタックをすべて消したギターの音色を背景に、アート・リンゼイの言葉が浮き、その発音が静かにリズムを刻むところなどがとても印象に残りました。




大友も一曲歌を披露。この「教訓1」(加川良)は、高田漣との共演*1でも演奏されたものですが、状況に合わせて、歌詞も少し変えられていました。その意味は、表面上の変化よりも大きく、高田漣との共演時の録音がものすごく昔のように感じられてしまいました。






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