金沢21世紀美術館 オラファー・エリアソン

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 建築について語ることが何かオシャレな行為のような気がして、意識的に避けている……というのは建前で本当のところは、よくわからないので語れない(語る必要もない)というのが実情だ。よって、金沢21世紀美術館がどのようなものであったかについては、極めて主観的な感想を述べるしかなくなる。とはいえ、そのような感想を述べたくなる建物がある、というのも素敵なことなんじゃなかろうか。こうして整然と並べられた椅子の様子を確認するだけで、ちょっとした快感に襲われる空間なんてなかなかない。





 世界は生活をおこなうことによって、じょじょに乱れていく。本棚や食器棚やガスレンジの周りがいつのまにか乱れてしまっている状態を思い起こされたい。世界の秩序はじょじょに失われていく。それは生活する世界の宿命である。だから、掃除をしたり、整理をしたり、という行為は、秩序を立て直すためだ、と言って良いだろう。油で汚れた皿の一枚一枚を洗い上げ、食器棚へと戻したときの感覚は、秩序を回復した瞬間の癒える感覚なのだ。





 しかし、この金沢21世紀美術館の整然さは、決して汚れたり、乱れたりすることがないんじゃないか、なんてことを錯覚させるような気がする。





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 美術館ではオラファー・エリアソンのインスタレーションを体験した。どの作品も人間の五感を刺激するものだったが、大部分が視覚に影響を与えるものだった。そこでは普段無意識に認識してしまっている視覚の連続性が、断絶や段階のない変化を受けることによって、意識の俎上にあがってくる。エリアソンの作品を体験することによって覚える素朴な驚きは、我々が日常的に眼で見た世界に対する驚きであるようにも思った。あと本日25歳になりました。





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