読み始めるまで気づかなかったが、ITproで長いこと仕事術系の連載をしている芦屋広太の本だった。エンジニアってプログラムを書くだけが仕事じゃなくて、手順書作ったり、依頼文書作ったりしなきゃなので、文書の作成技術も必要ですよ〜、伝わらない文書をいくら作ってもゴミでしかないので気をつけようね〜、でも、そもそもどうやったら伝わるんだろ?(それを教えます)的な本。
とくに自分の仕事での文章に問題を感じたから読み始めたわけじゃないのだが(読みながら、なんだ、俺そこそこ良い線で文章書けてるじゃん、と思ったよ)、それでも「自分のこういうところは削れるかも」とヒントが得られた。本書に掲載されている悪文例を読んでいると「あ、アイツに読ませてやりたいね……」といろいろ顔が浮かぶので、優しい上司の方が読んで部下に「おい、お前これ読んでみろ」と指示するのが良いのかも。大体、悪文を書く人は自分の悪文に無自覚である場合が多い。
誰が読むべき本か
- 「お前の文書、わかりにくいよ」と言われがちな人
- わかりにくい文書しか書けない部下をもつ上司
本書の良いポイント
- わかりにくい文書がわかりやすい文書に訂正されるプロセスを具体的な事例に即して解説しているので、「どうすればよくなるか」が分かりやすい
- わかりにくい文書の例によって、悪文書きの人が自分のダメな点に自覚的になれる
本書のメソッドに即して、この本を紹介するなら上記のようになる。メソッドの内容についてはここでは触れないけれど、ズラズラと情報を書き並べていくと読む気が削がれるので「ここさえ読んでもらえれば良いんだよ!」というポイントだけ、超簡潔に、分かりやすいレイアウトで提示してあげると良いのだね。
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