ノルベルト・エリアス 『宮廷社会』

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宮廷社会 (叢書・ウニベルシタス)
ノルベルト・エリアス 波田 節夫
法政大学出版局
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エリアスの著作を読んだのは実は初めてなのだった。原著は1933年に書かれた教授資格論文をもとにして1969年に出版されたものなのだが、エリアスの代表作である『文明化の過程』の出版が1939年だから、実際には『宮廷社会』のほうが早く書かれているのに、世に出たのは『文明化の過程』のほうが先、という感じか。もっとも『文明化の過程』も1969年に再版されるまでほとんど忘れ去られた仕事みたいだったから、なんとも遅咲きの人だったのだな、と思う。エリアスが生まれたのは1897年、ホルクハイマーなんかと同世代。死んだのは1990年だから遅咲きだった分、長生きしたみたいである。

1969年の出版時に加筆された序論「社会学と歴史学」では、歴史学と(歴史)社会学を比較していかに歴史学がダメなのか、みたいなことを延々と書き連ねている。歴史学は歴史を記述することで終わっていて残念、歴史を分析してモデルを抽出し、もっと科学っぽいアプローチをしないとダメだ! というのが言い分で、この後も序論のあともこうした歴史学批判がちょいちょいでてくる。この歴史学批判が本書の見通しを悪くしているような気がするんだが……。

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