モリエール『女房学校』『女房学校是非』『ヴェルサイユ即興』

0 件のコメント



女房学校 他2篇 (岩波文庫 赤 512-1)
モリエール
岩波書店
売り上げランキング: 315163



 モリエールの出世作となった『女房学校』を。これは初演当時内容が大変な物議を醸し出し、このスキャンダルのおかげでモリエールは一躍時の人になったそうである。「妻にするならやっぱり無垢な女の子じゃないとな!」と思った金持ち紳士が田舎から美少女をひきとって、館に閉じ込めて教育するのだが、結局は若い男の子に女の子は惹かれてしまい、金持ち紳士は自分のために女房を育てたのではなく、ホントに単なる学校になってしまう……というオチで、ダメな源氏物語みたいでもあるのだが、女性が男性を裏切って他のところにいく点などが問題となったみたいだ。また、金持ち紳士が女の子に「良き妻となるためのご誓文」みたいな文章を読み上げさせるのだが(その内容は、妻は夫のために尽くせ!的なもの)、これについても女の子側から否定が行われる。これも当時の男性の間で問題視されていそうだ。





 モリエールは同業者からも批判されるのだが、これに対しての彼の反論は『女房学校是非』と『ヴェルサイユ即興』という2作品にておこなわれている。前者は晩餐に集まった市民が『女房学校』について語り合う内容で、後者はルイ14世のための劇を即興でやることになってしまったモリエール一座が舞台となっている。どちらもメタフィクション的なのだが、フィクションの世界が外部の社会と繋がっているところがなんとも面白い。





0 件のコメント :

コメントを投稿