モリエール『守銭奴』

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守銭奴 (岩波文庫 赤 512-7)
モリエール
岩波書店
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 「モリエール一気読みプロジェクト」、第4弾は『守銭奴』を。これは『タルチュフ』、『ドン・ジュアン』、『孤客』と並ぶモリエールの4大性格喜劇だそうである。タイトルにある「守銭奴」とは業突く張りな主人公、アルパゴンのことで、この男が息子であるクレアントと美しい町娘、マリアーヌを取り合う(!)というものすごい話である。これにアルパゴンの秘書と娘のロマンスなどが絡み合い、モリエールにしてはやけに線がちょっと入り組んだようなところがあって、ややサスペンス染みたところさえ感じるのだが、その絡み合いが最終幕で力技な大どんでんがえしによって大団円に向うところが爽快で良かった。





 解説によれば、モリエールはこの脚本を書くにあたって、他の作家のさまざまな作品を引用したり、筋書きを借用したりしているらしい(そもそもの大筋の物語からしてネタ元が存在する)。ということは、コラージュという技法も大した斬新な手法ではないということであろう。新しい作品におけるコラージュに触れたときに感じる「ニヤリ」という感じは、単に「自分が知っているから嬉しい」というだけのものなのだろう……などと思う。もちろん、それは作者との共犯関係にあるのだが。





 そういえば『女房学校』にも『守銭奴』にも『ガルガンチュアとパンタグリュエル』からの引用があって、「ラブレーって偉大なのだな」って思ったりした。





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