James Chance & The Contortions japan Tour 2010 @LIQUIDROOM

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 これは最高のライヴ。フリクションのクソ長くて超退屈な演奏(一時間半ぐらいやっていた)が無ければもっと最高だったハズ。コントーションズだけでは尺が足りなかったのかもしれないが、抱き合わせ販売のようなブッキングをするのは本当にやめてほしい……と切に願った。レックのパフォーマンスを見ていたら「ロックをやり続けること、っていうかロックであり続けることの大変さ」を感じてしまうのであった。ついでに言うとオープニング・アクトで出ていたバンドも最低。時代遅れ過ぎるサイケデリアを見せつけられて甚だ不快。お前ら、一生バイトしてろ!





 いきなり毒づいてしまったが、本題は、ジェイムズ・チャンスである。繰り返すが、本当に最高。奇怪な動きをしながら吹けないサックスや弾けないキーボードを演奏し、そしてがなりたてる太ったオッサン(しかも、ライヴを観て初めて気がついたが、頭頂部の毛髪がほとんどなかった)。にもかかわらず、なんてカッコ良い男なのであろうか。もはや崇高な対象として私の目には映り、涙が出そうなぐらい感動した。その感動は、ノー・ウェイヴの伝統芸能化を目のあたりにしたからだ、と言っても良いかもしれない。しかし、一層感動的だったのは、彼の音楽が、ジャズやファンクといった音楽に対する憧憬から発生し、その発生途中で奇形的に完成してしまったことがありありと見て取れたことだ。





 ソニー・ロリンズの、あるいはジェイムズ・ブラウンの奇形としてのジェイムズ・チャンス。彼の汗だくになりながらも、絶対にジャケットを脱ごうとしないその態度さえもなんだか感動的なのであり、また、彼の意思を汲みとってくれるバンドのメンバーの働きも「ジェイムズ・チャンスと言う男は幸せモノなのであろうか」と思ってしまい感動するのだった。もし私が神様だったなら(どんな仮定だ……)ジェイムズ・チャンスという男の意思を完全に汲みとることができるビッグバンドを彼のために結成してあげたい。おそらくそこで生まれる音楽は、世界で最も奇怪でカッコ良い音楽になるだろう。





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