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読売日本交響楽団 第494回定期演奏会 @サントリーホール




プログラム


指揮:ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス


ブラームス/交響曲第3番


ブラームス/交響曲第1番



 6月の読響定期は全然名前を知らなかったけど、どうやら巨匠らしい、というスペイン生まれの指揮者ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮による「ブラームスのダブル・シンフォニー」プログラム。指揮者の顔写真を見て「うーん、見るからに巨匠顔だなぁ……重量級のプログラムになるのか……」と予想をしましたが、ちょっと違っていた(前にも書いた気がしますが、クラシック界において『巨匠的演奏』というクリシェは『テンポが遅くで、ダイナミクスの幅が大きく、なんか偉そう』という演奏を指し示しています)。意外に爽やか、というかハーモニーが綺麗にまとまっていて、すごく端整な音作りのブラームスでした。テンポは基本速め。とくに前半の交響曲第3番のほうは、細部がやや雑な演奏にもかかわらず、小気味良くテンポを揺らしていく感じがとても楽しめました。逆に、交響曲第1番のほうは、ものすごく安定感がある演奏……というか、あまりに型にはまりすぎていて、ちょっと退屈してしまった。しかし、ブラームスは超大好きな作曲家であるので、基本的にはニコニコしながら聴いていられます。





 オーケストラの定期会員になると興味がなくともコンサートにいくのが習慣になる。サッカーや野球と同じで「ファンのオーケストラ」を作ると音楽の聴き方もまた変わってきますよね。自己満足に過ぎませんけれど、生活の一部に生の音楽が組み込まれている感じは、とても充実感があります。





コメント

  1. はじめてコメントします。
    僕もブラームスは好きです。先月名古屋フィルハーモニー交響楽団の演奏会で、ピアノ協奏曲&交響曲それぞれ第1番を聴きに行きました。ピアノは小菅優さんでした。重厚でダイナミックなハーモニーは、聴く人の心を揺さぶり、感動させます。

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  2. コメントありがとうございます。好きな曲なので、よっぽどひどい演奏でなければ許せてしまえますが、大きな感動を呼びおこされるには難しい曲だな、と思いました、個人的には。

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