アルタード・ステイツ @新宿ピットイン

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内橋和久主宰によるインプロヴィゼーション・トリオ、アルタード・ステイツのライヴを観ました。内橋和久のギター演奏をライヴで観たのは一昨年の外山明とのデュオ以来。変幻自在のエフェクター使いとプレイはデュオで観たときの印象と同様で、彼が向かう方向性をベースのナスノミツル、ドラムの芳垣安洋が瞬間的に汲み取りながら、ダイナミックに音楽を展開して行く緊張感は観ていてピリピリとしました。リハーサルでどこまで決めているのか、そうした内輪の事情はその場に出くわしたリスナーには伝わらない事柄ですが、耳にしつつある音楽はどんどん変容していく。しかし、目の前には静的な緊張が漂っている。内橋のギターは、時にアラン・ホールズワース、時にジョン・マクラフリン、時にビル・フリーゼル、時にマーク・リボー、時にアート・リンゼイ……を想起させながら、ジャズとロックのあいだにある時間軸を無視するかのように越境し、ノイズすれすれまで変調した重いコードや、単発的に空間に置かれた短い音で《場》を慣らしながら、およそジャズやロックといったジャンル的な文脈によって回収されるであろうクリシェによって怒濤の流れを作り出している、と感じます。このダイナミック/スタティックの二律背反が一種の芸能として成立させることが、アルタード・ステイツの比類無さを示している、と言って良いのでしょう。

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