SECOND REPORT FROM IRON MOUNTAIN USA
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DCPRG JAZZ DOMMUNISTERS SIMI LAB アミリ・バラカ 兎眠りおん
ユニバーサルミュージック (2012-03-28)
売り上げランキング: 195
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復活後DCPRGのリリース第2弾。スタジオ・アルバムとしては今回が初で、DCPRGファンにとっては待望の一枚だったと思います、が、色んな意味で期待を裏切る内容、というか。そのうち最も目立つのがヒップホップとの接近であり「音楽はなんでも聴くけど、ヒップホップだけは敬遠してる派」にとっては青天の霹靂とも言える出会いを生んでいるのではないか、いやはや、これが「日本人のラップなんて偽物」などというあまりに貧しい反応を引き出さないと良いのですが。あらゆる輸入音楽への日本人の取り組みに対する『偽物である』という批難のなかで、ヒップホップに対するものだけが妙に長生きしている、のは日本にスラムやゲットーが存在しなかったからなのではないか、とか考えつつも、しかし、本作の雑食性、ジャズ、ファンク、メタルがガンボのごとき混合(とくにフレーズはバリンバリンのメタルである大村孝佳のソロがメタルなのにユレている、という恐ろしさ)を見せるのは、今生まれつつある日本のダークサイドの様子を映し出すかのようでもある。それにしても、すごいですね、新体制になってからポリリズムが以前よりもずっと聴取しやすいようになっている、という印象はありましたが、スタジオ盤でもそれは同様で、ここでは踊りながらのリズムの構造的聴取が可能なのであって、熱狂しつつどこまでも醒めているというこの二律背反は、ラップの歌詞が文字で確認しないとわからない(聞いているのに、聞いてない)という矛盾と重なっているのかもしれない。
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