西寺郷太 『プリンス論』

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プリンス論 (新潮新書)
プリンス論 (新潮新書)
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西寺郷太
新潮社
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稀代のポップ・ミュージック研究家としても知られるノーナ・リーヴスのフロントマン、西寺郷太による『プリンス論』を読了。大変面白かった。出生から現在までのプリンスの長く複雑で謎の多いヒストリーをとてもコンパクトにまとめていて、わたしのような「プリンス大好きで正規のアルバムはほとんど持っているけれど、1980年代にリアルタイムで聴いたわけじゃない」というリスナーにはとてもありがたい。「え!? プリンスも『We are the World』に参加する話があったの?」とか全然知らなかった事実には驚かされたし、そのレコーディング・セッションをドタキャンした理由や2014年の『ART OFFICIAL AGE』に込められたメッセージを著者が推測している部分には唸らされた。

もちろん、プリンス入門本、という機能も本書は果たしている。Youtubeなどのサービスにアップロードされている自身の音源を徹底して削除させているプリンスなので、本を読みながら「どれどれ……」とインターネットを介して試聴することがほぼできないんだけれども、プリンスがどれだけ優れたアーティストだったのかを、ミュージシャンでもある著者がファン代表の公式見解みたいに語っているように思える。先日お会いした某氏が「紺野さんが紹介してくれる音楽のなかで唯一わからないのがプリンスなんですよ」とおっしゃっていたが、そのような方にオススメしたい一冊。

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