細野晴臣 / Heavenly Music

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Heavenly Music
Heavenly Music
posted with amazlet at 13.05.22
細野晴臣
ビクターエンタテインメント (2013-05-22)
売り上げランキング: 72
細野晴臣の新譜を聴く。2年前にリリースされた『HoSoNoVa』に引き続きの歌ものアルバムだが、今回は全曲カヴァー(1曲は吉田美奈子に提供していた曲のセルフ・カヴァー)。柔らかい中音域が印象的な音に整えられた本作は、「前に前に音がでてくる」マスタリングがなされた最近の音楽と連続して聴くと、異様にまろやかに耳にはいってくる。これも最新の音楽のはずなのに、アナログ感というか、古い音楽のような手触りがある。そしてそれが大変素敵である。取り上げられている楽曲は、ディランやThe Bandのような男泣きなフォーク・ロック、アメリカの古いポピュラー・ソングのなかに、Kraftwerkの「Radio Activity」、しかもジャズ・ブルース風の、をブチ込んだりとさまざまだが、音質的なやわらかさが全体を統一していて、細野晴臣の音楽として見事に仕上がっているように思う。

コシミハルや高田漣といったミュージシャンの起用もそうだけれど、制作された趣向は違っていても前作との強い連続性も感じ「細野晴臣、いい感じで年とってるなあ〜」とうらやましささえある。また、この時期に「Radio Activity」を取り上げることは、なんらかの政治性みたいなものを帯びざるをえないだろうけれども、このカヴァーには説教じみたメッセージの臭さというか、うっとうしさがなくて、なんともいえない感覚に落ち入る。異化された説教、って感じなのかな。うまく言えないけれども。これが老人力の余裕、なのだろうか。

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