慧皎 『高僧伝』(3)

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高僧伝(三) (岩波文庫)
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慧皎
岩波書店
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ちょっとあいだがあいてしまったけれど『高僧伝』の3巻を読む。6世紀ごろの中国のお坊さんが書いた、中国仏教の偉い人たちの記録である。3巻には、2巻に引き続き仏教の経典の解釈・註釈・講義をおこなって中国仏教の礎を築いた人たちを記した「義解篇」と、かずかずの奇蹟をほどこして仏教を広め、それによって治世に貢献した人たちを記す「神異篇」を収録。「神異篇」では、五胡十六国時代に後趙をうちたてた石勒と交流をもった僧侶、仏図澄(世界史の資料集にでてきた!)の奇蹟譚に多くのページが割かれています。

僧侶たちがおこした奇蹟は、予言や病気の治癒のほか「死んだはずなのにどこかで見かけた!(エルヴィスのようだ……)」だとか「一日に三百里歩く」だとか「どんなに歩いても足下が汚れない」だとかいろいろ。涸れた泉を復活させる人もいて、日本にも空海が杖で岩をついたら温泉が湧いた、みたいな話が残っていますし、キリスト教の聖人たちが残した逸話にも似たようなものが多々ありそう。各地に似たような話が転がっているのを考えると、昔の人たちがなにに困っていたのか、なにをすごいと思っていたのか、がわかるような気がします。

1巻の感想にも書きましたが、中国の場合、この手のエピソードに神仙思想の影響も強く感じられるのも楽しいですし、いろんな面白僧侶がでてくる。こうした短いエピソード集みたいな本は、トイレに置いて読んだりしたい。

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