ガー・レイノルズ 『プレゼンテーションZen』

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プレゼンテーションZen 第2版
ガー・レイノルズ Garr Reynolds
ピアソン桐原
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システム業界のひとたちが集まって、1年ぐらいの研究活動をおこない、最期にプレゼン大会をやる、という活動に参加したことがある(今年の3月の話だけれども)。そこではわたしもプレゼンター役で40分ほどの発表をしていた。印象的だったのは、ほかのプレゼンターのパワポのデザインで、極端に文字が少なく、画像やグラフなどのビジュアル攻勢による画面のデザインは、わたしの用意していた、しゃべることの箇条書きパワポとまるで違っていた。その大会では順位づけもあったのだけれど、上位を総なめにしたのは、そうしたプレゼンターたちのグループだった。

「あーいうの、流行ってるんですかね。なんかジョブズみたいな感じの」と同じグループの人と感想を言いあってからしばらくして、書店でたまたま目にしたのがこの『プレゼンテーションZen』だった。「Zen(禅)かあ……なーんかいかがわしい」と思いつつ、手に取ってみたら「うわ、上位を総なめにしてた人たちのプレゼン、だいたいこの本が元ネタじゃんか……」と苦笑いし、ただ、やっぱりいかがわしい感じがするのでそのまま書棚に戻してから、数週間、なんの因果か仕事でプレゼン資料作ったり、セミナー資料を作ることが増えてきたので「よ、読んでみるか……」と購入した次第。

結果、結構良い本でしたね。これまで自分の発表は、とりあえず箇条書きで資料つくって(文字の紙芝居)、スライドをみながら即興的にしゃべる、という風にやってきたのだが(原稿を用意すると緊張するので)、この本に書いてあるようなスライドの作り方を真似して、たまたま用意していたセミナーの資料を作ってたら、かなりしっくり来てしまったのである。以前のやり方だと何度か練習してるうちに内容を固めていくしかなかったのが、本書で紹介されている絵コンテを作るようなやり方でストーリーを作っていくと、ひとりでも話が作れるじゃん! と当たり前のように気づく。

もちろんこれは発表全般に使えるオールマイティな知識体系ではない。本書でも触れられているが、紹介するデータが多い発表の場合はこの本のやり方を取り入れる部分が少ない。けれども画面のデザイン面でのアドバイスや、リスナーを巻き込んでストーリーを提示してあげる方法は役立つガイドになりそう。補足資料とプレゼンの画面ではグラフの作り方も違ってくるなど、やってみないと気づかないポイントの指摘も嬉しい(本に掲載されたグラフをじっくり読む場面と、発表のスクリーンに映されたグラフを見る場面では、思っている以上に見方が違う)。

プレゼンで、どう一対多数のコミュニケーションを成立させるか、これが成功の鍵なんですね。仕事でうまく使えると良いな。

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