菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール
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キップ・ハンラハンの「CARAVAGGIO」のカヴァーにはキップ本人が朗読で参加。その内容は『戦前と戦後』というタイトルに合わせたもののようなのだが、なんか「戦前の沖縄はヘルシーな飯を食ってたが、戦後はマックばかりに」とか「戦前の日本には尺八音楽が満ちていたが、戦後はジャズやアメリカ文化が……」とか、あまりに19世紀末のエキゾチズムなのではないか……と思わなくもない。ただ、ニューヨーク生まれのプロデューサーがそのように日本を語るおかしみは、男性が女性ヴォーカルの曲をカヴァーしているおかしみ、日本人が発音するフランス語詞・英語詞のおかしみに通じているようにも感じる。
しかし、これホントに「ストレンジ・ラテン・オーケストラ」であるなあ、と思う。ラテン・パーカッションにストリングス、ピアノ、ベース、ハープ、サックス……楽器編成的に南米の音楽にこんな組み合わせはない(ハープをアルパに置き換えれば、一番ベネズエラの音楽に近い……かもしれない)。歌についてもシャンソン、歌謡曲、ラップ、ジャズなどなんでもアリになっている。けれども、雑多な感じがしない。すごい。
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