Moreno Veloso / Coisa Boa

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コイザ・ボア
コイザ・ボア
posted with amazlet at 14.06.21
モレーノ・ヴェローゾ
インディーズ・メーカー (2014-06-11)
売り上げランキング: 2,056
カエターノ・ヴェローゾの息子であり、近年のMPBにおける最重要プロデューサー、モレーノ・ヴェローゾの新譜を聴く。プロデュースや演奏、ヴォーカルで参加しているアルバムのリリースがかなり多いけれども、ソロ名義では14年ぶりのスタジオ・アルバムとのこと。制作には3年近く費やしたというのだから、これは労作と言えるのだろう。これまでモレーノ・ヴェローゾの歌を聴いていて、どうしても父親の持つ艶やかなヴォーカルと比較しまいがちだったのだが、ようやくここでその呪縛から逃れて聴くことができるようになった気がする。どこか頼りない感じというか、揺らぎを感じるその歌声が、この人の持ち味として定まってきた、というか。演奏に参加しているのは、ドメニコにカシンという「+2」プロジェクトにおける盟友、そしてプロデュースはモレーノ自身とペドロ・サーによる共同名義……とお馴染みの製作陣だが、この夫人はモレーノを中心とする強力なパネーラ(ブラジル社会における『派閥』の意味)を感じさせる。それはとても広く、Orquestra Imperialのつながりもあれば、アート・リンゼイもいるし、高野寛、嶺川貴子という日本人ミュージシャンにまでつながっていく。これだけタレントがいれば、鮮やかな原色によって色付けされた目映いようなトロピカリアが現れてもおかしくないのだが、そこを自然で穏やかなサウンドにまとめあげてしまうのだが、今のモレーノ・ヴェローゾのスゴさであり、雰囲気、なのだろう。とても優しいポップ・ミュージックだと思う。

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