中島ノブユキ / 散りゆく花

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散りゆく花
散りゆく花
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中島ノブユキ
SOTTO (2015-06-03)
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作曲家・ピアニストの中島ノブユキの新譜を聴いた。彼のソロ名義のアルバムに触れるのはこれが2枚目(初めて聴いたのはピアノ・ソロの『clair-obscur』だった)。ギタリストの藤本一馬に、バンドネオンの北村聡といった「日本のなかのワールド・ミュージック」的な演奏家(成田佳洋氏主催によるレーベルNRT系の人脈、というか)が参加しているのが気になった。バッハからピアソラまでの長い(調性)音楽の系譜があるとして、その現在の地点にこの作曲家を置くことができるだろう、と聴きながら思った。

ライフワークである《24のプレリュードとフーガ》の作曲、そしてバンドネオンの音色、というポイントからそれを想起しただけではない。単なるマネや再現ではないピアソラのような抒情がこのアルバムのなかにはあるし、バッハのような敬虔な響きがある。厳格な(?)クラシックのリスナーのなかには、さまざまなサウンドトラックを手がけている中島を「商業的な作曲家」として見向きもしない人もいるだろう。たとえば、三枝成彰や久石譲の音楽を「芸術ではない」と言うように。

そういう聴き方も理解できる。でも、もったいない耳のもち方だと思う。中島ノブユキの音楽は、明確に作曲芸術だ。その響いている場所が、今はクラシックとポップ・ミュージック(ジャズなども含む)のあいだの「中二階」でおこなわれているだけで。古い言葉を使うならクロスオーヴァー、ということになるのかもしれない。不思議と日本のそういう音楽って、なにかしら南米の音楽の要素を取り入れている気がする。Choro Clubとか。


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