渡邊琢磨 / Music From the Original Motion Picture Soundtrack "Rolling"

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ローリング
ローリング
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Inpartmaint (2015-05-08)
先日観た冨永昌敬監督の最新作『ローリング』は、言うまでもなくこの映画監督の才気が十分に味わえる作品で最高だった。新作に関するインタヴューで監督が「自分の映画はいつも喜劇だと思われてて、それに違和感があるんです。出てくる人間が間抜けなだけで、基本は悲劇、サスペンスでありたいと思ってるんですよ」と語っていたが、それにも納得。出てくる人間の間抜けさによる喜劇的要素の積み重ねを遠くから眺めたときに「死ぬほど笑ったけど、これって悲しい話だったよね」と感想をつぶやきたくなる、そういう性格があると思う。それはガルシア=マルケスの小説にも似ている。

この映画の音楽は渡邊琢磨(COMBOPIANO)が手がけていて、その仕事も素晴らしかったので、配信限定で発売されているサウンドトラックを購入した。楽曲のなかにはショスタコーヴィチの音楽的イニシャル「DSCH音型」がつかわれているものがあり(それが偶然か、意識されたものなのかはわからない)「む、この音楽はなんなのだろうか」と気になったこともある。どういうミュージシャンが参加しているのか情報がないのでわからないのだが、小規模な室内オーケストラに渡邊自身によるであろうピアノ、それからラテン・パーカッションやドラムなどによって、なんだかゴチャゴチャした土着性というか、呪術性を感じさせるメインテーマが最高すぎる。コントラバスによるリフレインは、Art Ensemble Of Chicagoを彷彿とさせた。紋切型には言い表せない重層的な音楽は、冨永昌敬の映画とよくマッチしていた。映画から離れても独立して成立する音楽として繰り返し聴いている。


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