荒木飛呂彦『スティール・ボール・ラン』(16)

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 ここにきて荒木飛呂彦の「少年誌を卒業して好き放題描きまくってる感」が大爆発。少し前の巻から突然色っぽいシーンが先頭の間際に挿入されるなど気になっていたけれど、ニューウェーヴ化した池上遼一か!ってぐらいに大変なことになっている。スタンド使いでもないザコ敵でさえ、手のひらに大穴を空けられ肉片が飛び散るなど気合の入りまくった残虐描写も満載。果たしてこれからどうなるのか、まだオトナモードへの伸びしろがあるんじゃないかって期待に胸が膨らんでしまう。


 1ページを贅沢に使った大統領のセミヌードも、ダビデ像(ミケランジェロ!)を模写したかのようでとてもカッコ良かった。以前からルネサンス時代の彫刻をリスペクトしていると作者は述べているけれど、ものすごく分かりやすい形でその影響が出ているように思われた。異様に誇張された胸部と背中の筋肉の発達やねじれは、マニエリスム風だ(マニエリスムって言ってみたかっただけで特に詳しいわけではない)。


God2-Sistine_Chapel


 あと大統領は相変わらず太ったり、痩せたり、カッコ良くなったり忙しいキャラクターである。他には殺しそこなった敵キャラが再登場してくる際に、元からキチガイっぽかった性格がさらにキメキメになっているところが良かった(でも、『ジョジョ』第5部に登場したギアッチョほどではない。もっとブチキレた殺人鬼みたいなの出てきて欲しいな……)。


 どうでも良いけど、聖遺物の眼球が出てくるたびにスウェーデンのプログレバンド、アネクドテンのアルバムを思い出してしまう。



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