Lou Reed & Metallica/Lulu:どうしてこんな問題作が? どうして僕はこんなところに?

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Lulu
Lulu
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Lou Reed & Metallica
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ルー・リードとメタリカって同じアメリカでも東海岸と西海岸の文化の違いがあるわけで、しかもメタリカというバンドはちょっと貧乏な家に生まれた人や、世界的に活躍したテニス・プレーヤーの息子や、ものすごく色んな血が混じった人がいて、ちょっと珍しいぐらいメンバー間のバックグラウンドが共有されていない変わった大メジャーなバンド、なんですよね、それがユダヤ系のインテリであるルー・リードと組むということはさらなる文化的多様性が発生するに違いないのですし、ファンとしてはケミストリーを期待しちゃうわけじゃないですか。でも、この共作はちょっとお互いの持ち味を殺しあいまくった結果、マイルドになってしまい、どうにもこうにも問題作になってしまった感じがあります。とにかく冗長で退屈。おそらくルー・リード、メタリカの双方にとって、次のフル・アルバムを発表する際に「前作ではリスナーを困惑させたが、今作では汚名挽回」などといって踏み台にされること請け合いな出来でしょう。題材となっているのは、アルバン・ベルクの未完の歌劇《ルル》、そしてその原作であるフランク・ヴェーデキントの戯曲『地霊』ですけれども、どうして今、ルルなのか、例えばルー・リードが自身の人種的バックボーンであるユダヤを意識したとするなら、ベルクはそもそもユダヤ人じゃないそうですし、20世紀前半、19世紀末を引きずった前衛オペラの退廃を現在に甦らせよう、とするならば、はっきり言ってルー・リードのおじいさん化を象徴するものでしかないでしょう。だって、19世紀末にはインターネットはないですし、ポルノの氾濫も、LSDもないわけで退廃具合でいえば、ずっと今のほうが悲惨なんだもん。とにかく、今年一番のがっかりアルバムといったら、これになりそうな感じですよ!





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