バックハウスだけはガチ

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 Youtubeにカール・ベーム/ウィーン・フィルの映像がないか探してみたところ、見つかったのはウィーン交響楽団を指揮しているもの。ヴィルヘルム・バックハウスを独奏者に迎えたベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番(1967年)。



カール・ベーム:ウィーン交響楽団
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 おそらくこちらのDVDに収録されている映像と同じもの。このときバックハウスは御歳83歳(!)。1969年に亡くなっているから、亡くなる2年前の演奏なのだがその事実を信じられないぐらいすごい演奏である。彼のベートーヴェンのソナタ全集が、同曲の「聖典」のように崇められているのも納得の存在感。特にカデンツァでテンポを上げていく火がつくような高揚感が素晴らしいのだが、弾いている本人の顔はものすごくクールというところが悟りの境地っぽい、というかツンデレ、というか(とにかくバックハウスだけはガチ)。ベームもこのとき73歳なのだが、キビキビとした指揮姿がカッコ良い。豊かな音楽とは裏腹に殺し屋のような目をしている。



ブラームス : ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83
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 ベーム/バックハウス/ウィーン・フィルという珠玉の組み合わせでは、ブラームスのピアノ協奏曲第2番の録音を愛聴していたが、これも1967年の録音で紹介した映像と同じ年に収録されたものだ。こんな雰囲気で録音が行われていたのか、と想像力を刺激する。


 どうでも良いけれどバックハウスにまつわるエピソードでは、彼がコンクールに出場し優勝した際、二位だったのが作曲家のベラ・バルトークで、あまりにバックハウスがすごかったおかげで「こいつには勝てねぇ」とピアニストへの道を諦めさせた、というものが好きだ。バルトークのピアニストとしての腕も達者なものだが(録音がいくつか残っている)、相手がバックハウスじゃあなぁ……というところが素敵だし、もしかしたらバックハウスがいなかったら「作曲家バルトーク」は生まれなかったかもしれない、というところにワクワクする。





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