カール・マルクス『資本論』(一)

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資本論 1 (1) (岩波文庫 白 125-1)
マルクス エンゲルス 向坂 逸郎
岩波書店 (1969/01)
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 資本論マラソン、1/9を通過。読みながら「これでまたアドルノを少し整理できるかな」などと思ったりしたが、それについてはここでは触れない(時間がかかりそうなので)。とりあえず、雑感めいた感想を記しておく。


 資本論マラソン宣言のエントリでも書いているけど、とにかくこれは面白い。本の端々にマルクスの教養高さが感じられること(ものすごい知識量である)も面白さの要因のひとつなんだろうけど「なるほどねー、ヘーゲルの用語はこういう風に使うのねー」とか勉強になったり、いちいち頷きたくなるような鋭い分析が良い。これはとても今後が楽しみになった。


 それから良い本だなぁ、と思ったのはこういう文章が書かれているところである。



自分の生産物で自身の欲望を充足させる者は、使用価値はつくるが、商品はつくらない。(P.77)




これまでまだ、一人の化学者として、真珠またはダイヤモンドの中に、交換価値を発見したものはない。(P.150)



 引用した文章はなんだかカッコ良い感じで書かれているけれど、とても当たり前のことが言われている。前者は「自分で作ったものを自分で消費してるだけじゃ、商売じゃないよねー(そこには交換がないじゃんかー)」ということだろうし、後者は「真珠とかダイヤとかすごく大事なものとして扱われてるけど、それ自体のなかに元々価値が備わってるわけじゃないよねー」というようなことだと思う。たぶん。


 えー、そんな当たり前のことが書いてあんの?そんなんつまんないじゃん、読む必要なくね?――って思うかもしんないけど、こういう当たり前の描写は社会学の本的としてとても大事なことだと思う。そもそも『資本論』などの分析があったからこそ、今ここに書かれていることが「当たり前」のように読めるのだろうし。


 で、不思議なのはなんでこういう真っ当な本が、政治的なものと強く関連付けられたりしちゃうわけ?ということである。


宮崎哲弥さんが10代で読破した「資本論」って本今も売ってますか?同じような... - Yahoo!知恵袋


マルクス「資本論」のわかりやすい翻訳本を教えてください - 経済学 - 教えて!goo


 以上のふたつのリンクはid:duke377さんから『資本論』の翻訳について突っ込まれて、自分でも興味を持って調べて出てきたもの。どちらも「『資本論』の翻訳は、政治的な党派性のなかで色々と揉まれてる」っつーことが書いてある(よっぐわがんねっすけど、色々大変らしい)。こういうゴチャゴチャした話もそうだけれど、『資本論』読んでて揉め事の発信源になるような本だとは思えないんだよね。まだ1巻しか読んでないからわかんないけど(この後、『お前らケンカしろ!』とガチンコファイトクラブ的な展開になったりするんですか?)。





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