読売日本交響楽団 第512回定期演奏会 @サントリーホール 大ホール

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指揮:オスモ・ヴァンスカ
アホ/ミネア(日本初演)
R.シュトラウス/歌劇〈ばらの騎士〉組曲
ブラームス/交響曲 第1番 ハ短調 作品68

今月の読響定期は北欧モノに定評があるオスモ・ヴァンスカが登場。今回の来日では同じフィンランド出身の作曲家、カレヴィ・アホの作品を取り上げている。このアホという作曲家、嘲笑しているわけでもないのに結果嘲笑しているような名前の人物として有名ではありますが、ちゃんと作品を聴くのは今回が初めてでした。たまたま弦楽四重奏の録音をラジオで耳にしたときは結構渋い感じの作品を書く印象だったのですが、この日に日本初演された《ミネア》はネオロマン派系の色合いが強くまた印象が変わりました。《ミネア》では、ころころと拍子が変わり、かなり複雑なリズムとアンサンブルの精度が要求されています。しかし、席の都合上、打楽器と木管ばかりが聞こえてしまい正直「とても難しい吹奏楽コンクールの課題曲みたい……」と思ってしまいあまり楽しめませんでした。

続くリヒャルトの演奏ははっきり言って精彩を欠いていたように思います。あれだけ普段肉食系の重厚な演奏をする読響がまるで筋力が足りない様子。アホの練習のし過ぎでアホになったのでは……と心配になってしまいますが(言いたいだけ)好みの問題も大きいですね。目立ったミスも無かったですし、ただ単にヴァンスカの芸風が自分の好みと全然合わない、と。これはメインのブラームスを聴いてガッツリと理解しました。

乱暴に言ってしまえば、ヴァンスカにとってはリヒャルトやブラームスと言った後期ロマン派も、シベリウスとパラレルなものとして扱われている、ということなのかもしれません。重厚なザ・ドイツ音楽のイメージに向かって内的なエネルギーが高まっていく、という巨匠っぽいアプローチがヴァンスカの解釈にはまるでない。内側からこみ上げてくるのは、そよ風のようなサムシング。放って置いても勝手に音楽は高まっていきますから最終的にはブラームスなんですが、そう考えたら二楽章、三楽章の内省的な感じ、牧歌的な感じはとても興味深く聴けたかなぁ。ブラームスのなかで後期シベリウスが生きる、みたいな。でも、全然好きな演奏じゃないので途中で帰ろうかと思いました。

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