Carlos Aguirre
Rip Curl Recordings (2012-02-19)
売り上げランキング: 739
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「アルゼンチンのネオ・フォルクローレ最重要人物」という仰々しい文句で知られるカルロス・アギーレの新譜を聴きました。名前だけは知っていましたが、フルのアルバムで聴くのは今回が初めて。この手の音楽にはまだまだ知らないことが多いのですが、今回のアルバムはアルゼンチン国内だけでなく、ブラジル、チリ、ウルグアイといった隣国のミュージシャンとのコラボレーションをおこなっているそうです。既発のアルバムは静謐な音楽が展開されるものだったそうですが、ひと味違うモノになっている、とのこと。
一聴して深く感じ入ってしまったのは「滋味のある音楽とはこういうものだろう、おそらく」ということ。アコースティック楽器の柔らかい音色中心の音作り、全体的に仄明るいような、自然光が窓から入ってきて心地よい……みたいな空気感。そこにカルロス・アギーレやゲスト陣のヴォーカルが花を咲かせるのですね。これが本当に素晴らしい。そうしたオーガニックな音楽ばかりでなく、マイケル・ブレッカーあたりを彷彿とさせるグッとセクシーに夜っぽい楽曲もあったりしてとても多彩です。
なんでもカルロス・アギーレという人は、都会を離れて、パラナ川という大きな河のほとりで暮らしているんだそうです。そういうところで暮らしていると、音楽もこういう感じになってしまうのでしょうか。彼の音楽を今こうして日本で私は聴いているわけで、それ自体はとてもグローバル! な感じがしますけれど、世界の繋がり方がどんどん簡潔になっていく一方、繋がった先にローカルな色の濃さが強くみえるのが興味深い気がします。
試聴はこちらで可能。
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