アリストテレス 『動物誌』(下)

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動物誌 (下) (岩波文庫)
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アリストテレース
岩波書店
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およそ一年越しでアリストテレスの『動物誌』を読了(上巻の感想はこちら)。およそ2300年前の哲学者が書いた生物学についての体系的な書物、というのはかなり堅苦しい紹介文になってしまうけれど、アリストテレスの書物のなかでも屈指の面白さでしょう。「自然界は無生物から動物にいたるまでわずかずつ移り変わって行くので、この連続性のゆえに、両者の境界もはっきりしないし、両者の中間のものがそのどちらに属するのか分からなくなる」といった記述は、まさに存在の大いなる連鎖! という感じで、アリストテレスの連続性の原理を反映するかのようですが、この書物をアリストテレスの哲学のひとつとして読み解かなくとも「昔の人はいろんな動物の生態を見て、いろいろ考えたんだなあ」というトリビア的読み方でも充分面白いです。上巻では「ウナギは自然発生する!」という驚くべき記述が見られましたが、下巻ではどうやらアリストテレスの時代からウナギの養殖が行われていたらしいことが分かり、へぇ〜、とか思いました。今、ウナギのWikipediaの項目を読んでみたら、日本においては「山芋が変じて鰻になるのだという俗説があった」とのことですから、和洋を問わず、古来からウナギって謎だったんだなあ、とか感心しますね。下巻の動物の生態や気質についてまとめている部分は、さまざまな土地から集まってきた動物についての面白エピソードが集まっているので必見です。

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