森田芳光監督作品『間宮兄弟』

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 江國香織原作は読んでませんが、塚地武雅がとても好きなのでDVDを観ました。結構面白い映画だと思います。森田芳光ってあきらかに「え?何でこんな原作で映画撮るの?」とちょっと首を捻りたくなるような企画でもそこそこ面白いものを撮るよなぁ、とか思います。あと、なんか密室性の高い家庭劇の演出が上手い。合間合間に挟まれる小ネタも、気が利いているんだがいないんだかよくわからないのがおかしい。


 映画のあらすじを説明すると、「間宮兄弟(佐々木蔵之介&塚地)という超仲良しのオタク兄弟が、ある日『このまま恋愛もせずに過ごすのか……』と思い立ったところから、出会いを求めて外部へとコミュニケーションをしかけにいくのだが……」という感じ。


 しかし、兄弟が「彼らだけで分かり合える関係性(内部)」から出ようとするたびに、その試みはことごとく失敗に終わり(というか最終的な実を結ばずに終わり)、兄弟はより一層内部へ閉じこもっていく……というところが悲惨。「兄/弟のことはなんでも理解できる」という居心地の良さから結局は出られない、というこの閉鎖性を「温かさ」とかいう言葉によって、良い意味でとってはいけないように思います。「一日の終わりに話を聞いてくれる相手がいるって良いことだなぁ(相手は弟)」という佐々木蔵之介のセリフには、コミュニケーション不全の気持ち悪さこそ感じ取るべきなのでは。で、この間宮兄弟の不全/閉鎖性は、中島みゆき演じる「ぶっ飛んだ母親」によって承認され、解決されること無く映画はエンドクレジットへ……ってなんか良い感じにまとまってるけど、全然救いがないよ!!


 ――という風に読んだのですが江國香織ってこんな感じの小説書く人なの?とか思って(なんか恋愛小説書く人だよね?そういうイメージと全然違う)、映画を観ても原作がどんな話なのか全く想像がつかない……。どういう小説なのだろう……と今とても気になっています。


 あと今回収穫だったのは「常盤貴子は薄幸役が似合う」と気がつけたこと。最近、化粧品のコマーシャルに沢尻エリカなどと一緒にゴージャスな格好で出ていますけれど、この映画に出ている格好(ややダサくて地味な先生役なんだけど、付き合ってる同僚の先生になかなかプロポーズしてもらえない設定!)の方が断然ハマっている。その化粧品のコマーシャルに起用されている女優五人のなかで、常盤貴子だけに「なんか違う……」という空気の違いを感じた原因はこれだったのか……と思ってしまいましたよ……。





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