ブーレーズはロマンチストだ

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Boulez: The Three Piano Sonatas
Pierre Boulez Paavali Jumppanen
Deutsche Grammophon (2005/02/08)
売り上げランキング: 20094



 朝、ピエール・ブーレーズのピアノ・ソナタが3曲入っているアルバムを聴きながら出勤したら「うわー、これはロマンの香りがするぜ……」と思った。特に《第2ソナタ》は、ブーレーズの、というより現代音楽というジャンルにおいて、最もキャッチーな部類に入る作品、かもしれない。


 また、これを聴くと「ブーレーズには、血も涙もないアンチ-ロマンチストだ」という評価がいかに見当違いなものであるかが分かる。確かに、甘ったるい旋律や感動的なフィナーレは容易されていない。その代わりにトータル・セリエリスムの規則に則って、計量可能なパラメータを限りなく作曲の名において操作しようとする厳格さが存在する。ブーレーズの音楽はとても即物的である――しかし、だからこそ、真の意味でブーレーズをロマンチストだと称することができるように思う。ここには現代音楽への疑いなど、これっぽっちも存在していない。この傾倒こそが、前衛への疑いから「ロマン派へ回帰した、新ロマン主義者たち」よりもブーレーズが真にロマンチストだ、といえる理由である。


 文句なしにカッコ良いです。





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