おいしいもののまわり posted with amazlet at 16.02.28 土井 善晴 グラフィック社 売り上げランキング: 8,222 Amazon.co.jpで詳細を見る NHKの料理番組でお馴染みの料理研究家、土井善晴による随筆を読む。調理方法や食材だけでなく食器や料理道具など、日本人の食全般について綴ったものなのだが、素晴らしい本だった。食を通じて、生活や社会への反省を促すような内容である。テレビでのあの物腰おだやかで、優しい土井先生の雰囲気とは違った、厳しいことも書かれている。土井先生が料理において感覚や感性を重要視していることが特に印象的だ。 例えば調理法にしても今や様々なレシピがインターネットや本を通じて簡単に手に入り、文字化・情報化・数値化・標準化されている。それらの情報に従えば、そこそこの料理ができあがる。それはとても便利な世の中ではあるけれど、その情報に従うだけでいれば(自分で見たり、聞いたり、感じたりしなくなってしまうから)感覚が鈍ってしまうことに注意しなさい、と土井先生は書いている。これは 尹雄大さんの著作『体の知性を取り戻す』 の内容と重なる部分があると思った。 本書における、日本の伝統が忘れらさられようとしているという危惧と、日本の伝統は素晴らしいという賛辞について、わたしは一概には賛成できない部分があるけれど(ここで取り上げられている「日本人の伝統」は、日本人が単一の民族によって成り立っている、という幻想に寄りかかっている)多くの人に読んでほしい一冊だ。 とにかく至言が満載なのだ。個人的なハイライトは「おひつご飯のおいしさ考」という章。ここでは、なぜ電子ジャーには保温機能がついているのか、を問うなかで日本人が持っている「炊き立て神話」を批判的に捉え 「そろそろご飯が温かければ良いという思い込みは、やめても良いのではないかと思っている」 という提案がされている。これを読んでわたしは電撃に打たれたかのような気分になった。たしかに冷めていても美味しいご飯はある。電子ジャーのなかで保温されているご飯の自明性に疑問を投げかけることは、食をめぐる哲学的な問いのように思える。
アイディアは素晴らしいが、このヘリコプターSQは金がかかりすぎる。数年前にボンで演奏しようとしたときも財政難を理由にキャンセルされた。
返信削除ご本人さまでしょうか……(こんにちは、どうでもいいですが、私も福島出身ですよ!)。彼の財源ってどこだったんでしょうか。これについてける金の出元が気になります。日本じゃまずありえない(少なくとも音楽には金をださなそう)。
返信削除お金の出所、非常にシンプルです。
返信削除作品を委嘱してくれるところ、演奏会を企画してくれるところ、です。
他の作曲家と同じかと思います。
「ヘリコプター弦楽四重奏曲」にお金が掛かりすぎるのは仕方がないですね。
彼のインスピレーションはお金と関係ないところから湧き出てくるので。。。
偽も多いようですが、どうも本人のようです。ここのリンクをなくして久しいですね。検索に引っかかったようです。ボンでかかっていたら是非見たかったですね。公演中に外にも出て行ってヘリもみたかったです。
返信削除今でこそシュトックハウゼン財団がありますが、現在ではワーグナーのような偏った王侯貴族がいないのでお金の出所がないのですね。
放送局でも100万が限度でしょう。100億円はめちゃくちゃです。全7曲だと普通のオペラハウスの年間のプレミエの数ですね。sっ良く円で住むのではないでしょうか?何しろシュトックハウゼンは経済の運営では本当の素人なので100億になるのですね。彼のCDとか楽譜も制作費をそのまま値段に添加するのでめちゃくちゃですね。彼の財源は作曲だけで食っていけるのでこつこつ貯めたのでしょう。