ジャコモ・プッチーニ:歌劇《トゥーランドット》(ベリオ補筆版)

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プッチーニ:トゥーランドット(ベリオ補作版)
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 プッチーニのオペラについては、学生時代「歌劇について分析をおこなう」という講義をとっていて、そのときにいくつか触れたことがあったのだが、《トゥーランドット》は初見。「イタリアオペラなんか、派手でメロディが綺麗で、メロドラマばっかりだろ?」とか誤解していたのだが、結構オーケストラの使い方や和声にロマン派末期の作曲家にあるような激しさがあり興味深かった。「これが遺作とは……プッチーニって単なる流行オペラ作家じゃなかったのだな……」と認識を新たにした次第。ルチアーノ・ベリオによる第3幕の補筆は、この不気味なほどの斬新さに不気味さをもって馴染ませるような仕事だったと思う。


 このワーレリー・ゲルギエフ指揮/ウィーン・フィルの演奏(2002年)では、現代的な演出がとられているため余計に斬新に聴こえたのかもしれない。だが、舞台装置や衣装がかなりブチ切れているところを高く評価できる演奏だ。異常なほどのスペクタル感。退屈さのかけらもなく、まるでハリウッド映画のような興奮を味わえる名演出である。難を言えば、奴隷役のソプラノ以外の役者がまったく綺麗でないところだろうか。


 「オペラは少し敷居が高くて……」とか思ってしまうのだが、逆にこういうショッキングな演出のほうが導入として適しているかもしれない。とりあえず、次に何が出てくるんだ……?という期待を寄せながら観ることが可能だし、この《トゥーランドット》の場合、多くの場面で期待を裏切らず「片手に電気ノコギリ装着のド変態(死刑執行担当の役人)」とかが出てくるので最高です。





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