Billy Bragg & Wilco
Nonesuch (2012-05-14)
売り上げランキング: 64630
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今年はウディ・ガスリー生誕100周年だそう。このフォーク歌手についてはすみません、ほとんど何も存じ上げませんが、これにあわせてイギリスのミュージシャン、ビリー・ブラッグとアメリカのバンド、Wilcoによるウディ・ガスリーの死後未発表となっていた詩を用いて曲作りをおこなうプロジェクト『Mermaid Avenue』のコンプリート・セッションズというアイテムがリリースされています。収録内容は1998年の『Mermaid Avenue』、2000年の『Mermaid Avenue Vol.2』に、未発表音源の『Mermaid Avenue Vol.3』、さらにレコーディン最中のドキュメンタリーDVDまでついてくる、というマッシヴなもの(大抵こういう特典DVDって観ずにいるんですが……Orange Juiceのボックス・セットについてきたDVDも観てないし)。先日、Dirty Projectorsのアルバムを聴いて「俺が求めているロックは、こういうのじゃない!」とまるで枯れきったオッサンのごとき悟りを開いてしまったところに、この骨太なルーツ・ロックは沁みました。Wilcoにこういうことをやらせると、ますますBlack Crowsとキャラがかぶってきてしまいますが、良いんです!
フォーク・ミュージックのなかでも特に、プロテスト・シンガーの書く歌詞って時代と切り離せないものであったりしますから、聴いても分からない、だから敬遠してしまう、ということがあると思うのです(そもそも英語もよく聞き取れないし)。このアルバムのなかで使用されているウディ・ガスリーの詩も、人権運動で有名な人物の名前がでてきたりして例に漏れず、といった感はある。けれども、こうスピーカーの前に座って、歌詞を読みながら聞いてると、シンプルな言葉で綴られた労働や失恋についての歌が、妙にハマったりするんですよね。ウディ・ガスリーが生きた時代の労働や、男女の関係のあり方は今と異なっているはずなのに。
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