JOJOmenon (集英社ムック)
posted with amazlet at 12.10.13
荒木飛呂彦
集英社 (2012-10-05)
売り上げランキング: 1
集英社 (2012-10-05)
売り上げランキング: 1
荒木飛呂彦とGUCCIのコラボレーションを実現させた『SPUR』編集による『ジョジョの奇妙な冒険』連載25周年記念ムック。ほとんどまるごと荒木飛呂彦! という感じで、クリント・イーストウッドとの対談などもあり、ファン垂涎の一冊。
なかでも荒木飛呂彦へのロング・インタビューで語られる漫画観はとても興味深く読みました。19ページとページが毎回決まっているのに、毎回21ページでネームを描いてしまう、とか、絵は無限に描けてしまう、とかイチイチ身体的で、そういう理屈ではない部分からあの物語が生まれているのだなあ、とか思います。第7部「スティール・ボール・ラン」以降が、それまでの『ジョジョ』の語り直しである、という話も良かった。
また、画家である山口晃との対談も面白かったです。ここでは互いの作品へコメントをしあっていて、山口から荒木の絵に対して絵画技法上の解説めいたものや質問が入るんですが、それに対して荒木は感覚的な返答で返していく。山口が描いたスタンドの絵からもわかるんですが、そうしたときにアカデミックな場所で絵の書き方を学んできた人と、漫画を描きながら自分の絵を作ってきた人との違いが浮かび上がっているようにも思われます。同じ人間をデフォルメして描くにしても、その深度が違う、というか。
読んでたら連載をリアルタイムで追いかけていたときの「どうなるの……次は……!?」という次週に気持ちが引っ張られる感覚を思い出してしまったし、胸を熱くさせる内容でした(後半部分の吉本ばななの小説や、各種クリエーターの方々がジョジョをモチーフにした句を読みあうという謎の企画は非常にアレですが……)。
コメント
コメントを投稿