レオナルドの構図作成法

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Gombrich On the Renaissance - Volume 1: Norm and Form
E.H. Gombrich
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引き続き、ゴンブリッチを。「Leonardo's Method for Working out Compositions(レオナルドの構図作成法)」を読んだ。ダ・ヴィンチのスケッチをとりあげ、そこで用いられた新しい技法について読み解いている。例えばこういうスケッチ。これは『聖アンナと聖母子』の習作だが、なにがなんだかわからない大量の線の重なったカオスが描かれている。こんなものをスケッチとして残してなにか意味があるのか、という話なんだけれども、ダ・ヴィンチはこうしたスケッチを最良の構図を模索するための手法と考えていた。つまりは画面は画家の想像力のスクリーンとなり、画面に残された大量の線は、あれこれと画家の試行錯誤した構想や想像の軌跡なのだ。こうした手法は「componimento inculto(構成的なスケッチ、とでも訳すのかな。邦訳でどうなっているかわからない)」と呼ばれ、ラファエロにも影響を与えて、後期の習作には初期のウンブリア時代には見られなかったこの手法が使われているという。

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