T.H.ガスター
社会思想社
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また本書の魅力のひとつには、「はじめに」で書かれた、筆者が本書を執筆するために用いた技法・手法であったり、物語の歴史的背景についての記述もあげられるでしょう。この記述にはもう歴史に込められたロマンティシズム、と言いましょうか、何かを調査して知られざることが明らかになったという発見の悦びが封じ込められている気がします。本書で取り扱われる物語は、4000年以上前のものであるわけです。すると、記録された文章をそのまま訳してもまったく意味がわからなくなってしまうことがある。とくに身振りによって伝えられる意味や、当時でいうところの紋切り型の表現の意味が、いまではよくわからない。そうした失われた意味を当時の法律上の記録から発見されたりする、というのですから、なんかこう、考古学、燃えますね、という感じ。なお、仏訳の序文には、エリアーデが文章を寄せています。ブックオフで100円で投げ売られてたのでいい加減な本かと思ったら、結構ちゃんとした本だった。
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