KIMONOS
EMIミュージックジャパン (2010-11-17)
売り上げランキング: 251
新譜。向井秀徳とLEO今井によるユニット、Kimonosのファースト・アルバムを聴く。LEO今井についてはまったく知らなかったのだが(レオ・スピードワゴン関係の方かと思っていたのだが、そちらのほうはREOなのであった)先行でYoutubeにアップロードされていた2曲のPVにはガッチリ心を掴まれたものである。
というわけで相当に期待値が相当高かったわけだけれども、アルバムをフルで聴いてみたら「半分ぐらいは楽しめたかなあ」という感じだった。ちょっと肩透かしを喰らった感じ。その理由は、id:mthdrsfgckrさんが書かれているレビューですでに指摘されている。
ヴォーカルはお2人とも両極端に位置するようなヴォーカル具合なので、そのヴォーカルの調和しなさ具合を楽しめるか否かでこのアルバムの印象も大分違うかも知れない。
mthdrsfgckrさんがこの「調和しなさ具合」を「楽しめた」と好意的に受け止めたのに対して、私はあまり楽しめなかったのだった。重量級というか、野太いというか、もはや独特すぎてロック・ミュージックのヴォーカリストとしてどうなのか、といった領域に達している向井秀徳のヴォーカルに対して、LEO今井のヴォーカルは研ぎ澄まされている、というか、体脂肪が少ない感じ、というか大変にロック然として佇んでいるように思われる。そしてこのLEO今井のスマートな歌声が、リズム・マシンにギラギラ/ビシビシした80年代風のシンセサイザーという背景のうえに乗ると、ちょっと貧しい音に聞こえてしまう。とくにサウンドがシンプルなものとなったときに、その傾向は顕著だったかもしれない。
……向井マンセーな感じの嫌なファンみたいな受け止め方をしてしまっているけれど、いろんなサウンドが試みられているのは良かった。ジャキジャキとしたフェンダー・テレキャスター! なギター・サウンドが久しぶりに聴けたのも嬉しい。
なるほどー、確かに向井氏の異物感(←頻出してますね)と比べるとそういう印象、というのは新鮮です。おそらく私の場合、Leo今井に免疫(?)があった、というのと80年代のダンディヴォーカルエレポップものを聴かなくてよいぐらい聴いてしまった、というのもあるかも知れませんなあ、楽しめた理由としては・・・。ところでジャキジャキギターサウンド復活には正しく同意ですね。ラストには興奮しました!
返信削除あれはやはり興奮しますよね。あと、ラストでアンプがチリチリ言っている音だけが残って終わる曲もバンドっぽいなー、と思って良かったです。アーバンかつ魂こもっていて良いアルバムだと思うんですが、ボーカル耐性問題により向井ボーカル曲ばかり聴いてしまいそうです。
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